出版相談

　前日に出版相談にのった高齢の方から、渡した原稿を直したいのでいったん返してほしいと、取りに来られた。大胆な発想で古代史の大作を書かれており、少し アドバイスを申し上げたのだが、ご本人は私に言われたことが気になって書き直すことにしたそうだ。手を入れてほしい内容だったが、著者に負担をかけてしま うことになり、たいへん申し訳ない気持ちになってしまった。そのまま本にする方が、ご本人にとってはよかったのではと…思わないでもない。
たまたま同じ日に別の方が、退職後に自分の子どもの頃のことを書いてみたいという気持ちになって、どうのように書いたらよいのか、と相談のために来社され た。1時間近く話し合って十分なアドナイスができたかどうかわからないが、最後に「書いてみます」と言ってくださってホッと。
「昔 のことを書きたい」「研究したことをまとめたい」「みんなに知ってもらいたい」と原稿を持ち込まれる方がおられる。書籍はつくったら後世に残る。図書館に も入る。だから、どうせつくるなら少しは時間はかかってもよいものをつくってもらいたい。そんな思いで出版のアドバイスをしいるのだが、十分に伝えること ができているかどうか。

担当書籍紹介

 

『吉備の古墳　下〔備中・備後〕』吉備考古ライブラリィ4
編者　葛原克人・古瀬清秀



目を通したら現地へ
吉備の古代遺跡は、私たちの住む地域に身近に存在しています。『吉備の古墳』下巻では、岡山県西部の備中と、広島県の東部の備後の古墳を紹介。その中 で、備中にある造山古墳（全長約360メートル）と作山古墳は、前方後円墳の大きさで全国4番目と9番 目。せっかく吉備にあるのですから、現地で体感しておきたいもの。というのも、両者とも自由に入って観察することのできる日本最大級の古墳だからです。最 も大きい大仙陵古墳（仁徳陵古墳・大阪府堺市）など、造山・作山古墳より大きな古墳には、宮内庁管轄のために立ち入ることはできません。
本書では、見学 のしやすさなどを考慮して備中22項目、備後25の47項目を取り上げています。個々の古墳の形や様子、出土物などを紹介し、地図や交通アクセスも掲載し ています。本書に目を通して現地に出かけると、より分かりやすく古墳散策ができるでしょう。
新書判、189頁、並製本、本体価格1800円＋税
（上記の記事は、岡山日日新聞の書籍紹介コーナーに掲載されたものです）

担当書籍紹介

『吉備の古墳　上〔備前・美作〕』吉備考古ライブラリィ4
編者　乗岡実・行田裕美


役立つ古墳ガイド本吉備は、畿内や九州北部など並んで古墳の多い地域です。「吉備」が最も輝いていた時代−それは古代かもしれません。その繁栄の姿を今も伝えているのが、古墳などの古代遺跡です。
古代の「吉備」は備中・備前・備後・美作。現在の岡山県と広島県の東部を含みます。上巻の本書では、備前と美作の古墳を紹介。金蔵山古墳や浦間茶臼山古墳 など大形の前方後円墳を築いた大首長を支えた中小の前方後円墳が、備前・美作の各地に築かれています。古墳と古墳の関係を推測していくのも、読みどころの 一つです。
どこにどんな古墳があるのかということだけでなく、古墳の形や様子、出土物などについても解説しているので、それぞれの古墳の概要を把握することができます。これからの秋冬は古墳巡りにも適した季節。本書を片手に、地域の古代史探訪に出かけてみませんか。
新書判、195頁、並製本、本体価格1800円＋税
（上記の記事は、岡山日日新聞の書籍紹介コーナーに掲載されたものです）

上山棚田団

吉備人出版15周年記念応募作品で、最優秀賞を獲得した「愛だ！上山棚田団−限界集落なんて言わせない−」。今日、現地の美作市上山へ行き、「上山棚田 団」の面々と会ってきた。案内してもらって、山頂の鉄塔の上で見た村全体の光景が印象的で忘れられない。 将来のビジョンを持ち、新しい可能性を感じさせる人たちだ。吉備人出版は「本づくりはまちづくり」をテーマにしているが、小社としても本づくりを通して彼 らを活動のお手伝いができればと思っている。書籍が仕上がれば彼らを支援することにもなるし、さらには中山間地域再生の可能性も大きく広がっていけば…。 頑張れ、上山棚田団！

蒜山高原マラソン

昨日は蒜山高原マラソン大会ハーフの部に出場。今回で3回目。天気も体調もよくて、昨年のタイムを9分縮めて自己新記録。自分としては大満足でした。蒜山 のアップダウンに対応して、理大坂と都月坂で登坂力を付けたのが良かったようだ。普段はなかなか練習ができずに不安もあったが、3回目ということもあり コースを把握できていたから快調に走ることができた。
しばらく休んで、次は2月の吉備路マラソンに備えよう。