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先週、京都の日文研を通して磯田道史氏とメールのやり取りをしていたら、「地元の著者による吉備人出版さんしか出せない出版物が今後も世にでるのを願っております。応援しております」と、本人から直接メールをいただいた。こちらの依頼の断りのメールだったが、「応援しております」の言葉に舞い上がりながら、一方で古文書の解読・研究、原稿執筆、テレビや映画の仕事などで、確かに忙しいだろうと納得した。そして「地元の著者による吉備人出版さんしか出せない出版物が今後も世にでるのを願って…」の文は、地方出版社への一般的な挨拶かと、読み過ごしていた。
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ところが、磯田氏からメールをいただいた2日後、『無私の日本人』(文春文庫)のあとがきを読んでいて、「はっ」とした。同書は、仙台の小藩で貧しい住民を救う仕組みをつくった篤志家の話。映画「殿、利息でござる」の原作本だ。磯田氏のあとがきによると、この本(「穀田屋十三郎」)は江戸時代にあった史実を後世に残そうと地元の人が調査してまとめていた資料集をベースに書き上げたものだという。あのメールは、地元の歴史・文化を、地域の出版社がまとめて残しておく重要さを説いていた一文だったのだと、納得できた。さすが、岡山出身の歴史学者さん。
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最近話題の「週刊文春」に「家の履歴書」のコーナーがある。最新刊のこの欄に「磯田道史」が登場。最近、磯田氏づいている。その記事によると、岡山での子ども時代から歴史好きで、高校時代には古文書の解読字典を買って、その半年後には9割以上読めるようになっていたそうだ。大学時代は図書館に入り浸っていたというから、若くして筋金入りの古文書オタクだったと想像できる。『武士の家計簿』の元になった「金沢藩猪山家文書」を16万円で買った話や、奥さんとのなれそめの話、そして現在に至ることまで面白く書かれていた。磯田氏の次作が楽しみ。
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クライアントに記念誌の見積もりの提出日。数日前に「記念誌の内容が伴わないので簡易の仕様で」という意向を受けて出した見積もり金額だったが、「内容より記念誌らしい、それなりの服装をまとって作成し、後世に残すことが大切」という担当窓口の上司の意向があり、記念誌らしい仕様の見積もり金額にしての再提出。記念誌も10年や20年の節目に簡易に作成されるところもあるが、50年や100年の大きな区切りにはそれにふさわしい仕様にする。内容がないので予算を抑えて簡易にすると言われたとき、こちらから先に「そこは記念誌らしく」というアドバイスをすべきだったと反省。
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岡山理科大学の「岡山学」研究会編によるシリーズは、13巻まで刊行している。1年に1回、テーマを変えてシンポジウムを実施後、その内容を書籍にまとめてきた。昨年のシンポジウムはテーマのネタが決まらないまま、実施しなかった。大学に新しい学部が設置されるなどのこともあり、今年になって新しい体制になり、この日は新しい事務局担当の方と打ち合わせ。テーマを、経営学部を中心に据えて設定することも検討ということだ。次回のテーマ検討会議では、こちらの企画を提案してみることにしよう。地域と経営ー。接点はありそうだ。
5/×土
朝一で、刊行したばかりの『山田方谷ゼミナールvol4』を方谷研究会代表の前代表宅の仏前にお供えする。その足で津山の出版相談会へ。途中、4月にオープンした「津山まなびの鉄道館」に、『みまさか鉄道物語』と『鉄道遺産を歩く』の販売のお願いを兼ねて寄る。同館は、現存する扇形機関車庫の中で2番目の規模を誇る「旧津山扇形機関車庫」を目玉に、蒸気機関車「D51 2」をはじめ、日本に1両しかないディーゼル機関車「DE50 1」など13両を展示。重量感のある本物の車両は見応え十分。人気で、6月までは休日なしで営業とか。駐車場には県外ナンバーも多かった。
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プロフィール
HN:
執筆:金澤健吾
性別:
男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
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