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吉備人出版・金澤健吾の編集日和です。
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JR博多駅ビルの9階ホールで開催中の「水戸岡鋭治の大鉄道時代展」に行ってきた。岡山出身で、グラフィックから列車のデザインまで手がけるデザイナー。新幹線「つばめ」をはじめJR九州の鉄道車両をデザインし、最近はマスコミでもよく取り上げられて売れっ子だ。(岡山の路面電車「MOMO」「KURO」のデザインも)。
この「大鉄道時代展」では、25年間続けてきた活動を一同に展示し、圧巻でした。ユニーだったのは、展示会場の外にポスターを並べた廊下が延びており、通路沿いに進むとたどり着く小さな部屋。そこは駅に出入りする在来線の車両を上から眺めることができる。水戸岡氏がデザインした実際に走る車両を見せる展示室にしているのだ。このアイデアは水戸岡氏が出したものか…。
水戸岡氏がデザインした車両に一度乗ると、鉄道ファンならずとも他の列車に乗りたくなる。つまりJR九州に乗りたくなる。実際、私たちもJR日豊線の「ソニック」に乗り、使いやすさや楽しさを追究したデザインに感心した。先頭車両に子どもを連れていくと大喜び。新幹線「つばめ」はもちろん、他の列車にも乗ってみたいと思う。
地元岡山でも水戸岡氏にデザインを依頼するクライアントも増えているが、もっと評価されてもいい人だ。
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 和意谷墓所や閑谷学校、太多府島の元禄波止、新田開発の樋門など、江戸時代に津田永忠の土木事業に石工として深く関わった河内屋治兵衛。河内屋治兵衛の仕事に緻密さと技術の高さは、石工という仕事柄、現代までよく残っていて見ることができる。代表的なものは閑谷学校の石塀だ。
 永忠が手がけた沖新田にある沖田神社の石積みに、「ひょうたん」の形の石を組み込ませていた。遊び心で腕自慢をしたような「作品」だ。今は工事中で、見ることはできないが、この秋に新しく竣工する神社の本殿正面に移設されるそうだ。
 このひょうたん石と同じ物を、幸島稲荷神社で見つけた。ここの本殿の石組みには「ひょうたん」のほか薬壺の形をした石も組み込んである。300年以上前に河内屋が施工したものだが、彼がその痕跡を見つけた人に「してやったり」とほくそ笑んでいる気がする。
『石刻の農耕神─その発生と展開─』
著者 正富博行

農耕神を追究した労作
弥生時代から始まった日本の稲作。2000年以上も前から、春には豊作を祈って田植えをし、秋にはその実りを感謝してきました。その農耕の神に対する祈りの形が、地神様(農耕神)と呼ばれる石碑でもあります。
著者は10年前、岡山県内の地神様の分布を調査し『岡山の地神様』として著しました。本書は、その続編。調査フィールドを九州北部から関東方面までに広げ、建立運動の始まりから高揚期を経て終息していく過程を明らかにしています。団体職員としての勤務の合間に調査を続けてきて約40年。研究成果を世に問う渾身の作です。
東日本大震災や原発事故のために、稲を作付けできない広大な農地が広がりました。古代から農業を営んできた人々の農地への思いをふり返ってみるきっかけになる書です。

●定価1680円(本体価格1600円+税)
●B5判、246頁、上製本
●ISBN978-4-86069-282-7
(上記の記事は、岡山日日新聞の書籍紹介コーナーに掲載した原稿に加筆したものです)

『遙かなレクイエム−赤い勲章・鈴の音−』
著者 磨家信一

津山が舞台の私小説
太平洋戦争から66年。戦争を体験した世代は高齢化して、まさに風化していこうとしています。本書に収録されている「赤い勲章」「鈴の音」の2編は、70年ほど前の戦争へ向かおうとする時代、津山市の津山商業学校(現・津山商業高校)を舞台に、次第に軍国主義の色合いが深まっていく学生生活を基にした自伝的小説。現在は倉敷市に在住する85歳の著者は、「こういう時代があったことを書き残しておきたかった」という強い想いで書き上げたそうです。
中でも注目したいのは、1993年、第2回「吉備の国文学賞」で最優秀賞を受賞した「赤い勲章」。戦死した級友に語りかける手法で綴られています。当時、選考委員を務めていた小川洋子氏は、「戦争という非常事態によって映し出された人間の奥底を物語の形で見事に描いている」と評しています。本作は、岡山市東区西大寺の古い商店街通りで過ごした少年期を描いた私小説『祝祭の町』の続編ともなっています。

●四六判、246頁、上製本、定価1680円(本体価格1600円+税)
(上記の記事は、岡山日日新聞の書籍紹介コーナーに掲載した原稿に加筆したものです)

首都機能の集中を問題にする人は多い。東京の一極集中は、震災など危機管理の面からもリスクが高い。中央官僚が一極支配をやると、地方の個性を潰すことにもなる。それは今に始まったことではなく、大和政権の古代からそうだった。蝦夷も隼人、吉備も、配下に治めて中央の言いなりにしてきたのだ。そんな二千年来の恨みつらみではないが、地方勢力は中央からの政治支配が大嫌い。
やはり政治は地方分権、税金は地方への税源移譲、電気は発送電分離でスマートグリット、食べ物は地産地消…。一極集中型はやめて、分散型でいこう!
プロフィール
HN:
執筆:金澤健吾
性別:
男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
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