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吉備人出版・金澤健吾の編集日和です。
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5月×日
80歳代後半の著者と新規の出版契約。6年前〜10年ほど前に数冊の書籍をつくらせていただいた著者から、90歳を前に2、3年前から始めた短歌を1冊にまとめたいと、連絡があった。お元気そうだが、数年前に奥様を亡くして一人暮らしをされている。書籍の見積書を提出して、支払いの話に。全額の前金をお願いしたら、快く応じてくださった。年齢相応に物忘れも多く、いつ、何が起こるかもしれないということも感じておられるようだ。どのようなスケジュールで進めるか、お金のことをどうするかはお互いに大事なこと。よく話し合って、「誠」を持って接することをモットーとする。
5月×日
TSUTAYAのT店から大量の返品が届く。JR備中T駅に隣接する複合施設内にTSUTAYA書店と、TSUTAYAが経営する『高梁市図書館』を併設し、店内にスタバがあることでも話題になった。オープン時は、小社の書籍も大量に搬入した。開店後しばらくたって現地視察をしてみると、小社の本が手も届かない高い棚に並べられて、直感でディスプレイ本にされていると思ったものだ。あれから2年。ほとんどが返品されてきた。これが書店の現状ということだ。この書店にもしものことがあれば、図書館の経営はどうなるのかと、余計な心配をしてしまう。
5月×日
今月末で閉店する書店に、直取引で置いてもらっていた書籍を全て引き上げに行く。長間、直取引をしてきた書店だったが、遂に店をたたむことにしたそうだ。岡山市と倉敷市に数店を経営していたが、次々と閉店し、来月の倉敷の書店を最後のリアル書店はすべて閉めるそうだ。その後は通販での書店は続けるそうだ。それにしても、今月は返品が異常に多い。納品を上回っている。書店の状況はますます悪化し、深刻だ。リアル書店がヤバい。
5月×日
鹿児島県・屋久島で大雨による土砂崩れがあって登山者が孤立したなど、早くも九州で豪雨のニュース。北海道では40度弱に達し、5月としては初の猛暑日を観測したニュース。今年も異常気象による豪雨を予感してしまい、怯えている。昨年、大きな豪雨災害が起こった7月までもうすぐ。去年の豪雨のとき、もう数日降り続いていたら決壊の恐れのあった河川堤防は数カ所あった。万が一、県南の大きな河川が氾濫すると、浸水被害が甚大になるのは分かっている。ハザードマップを見れば一目瞭然。杞憂に終わればよいのだが。
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5月×日
倉敷市真備町の「真備」の読み方は「まび」。これは昭和27年に、薗村や二万村、箭田村など5村が合併してできた町名。吉備真備に由来する。「まび」となったのは、当時の合併促進委員が吉備真備を「きびのまきび」と読める人が一人しかおらず、その見識ある委員が最後の合併促進協議会に欠席して、吉備真備は「まきび」と読むと自信を持って主張する人がいなかったから、ということである。その後の昭和55年、町名を「まきび」と読ませようと署名運動が起こったが、収束し現在に至っている。(『倉敷の歴史』題29号より)
5月×日
美術品や肖像画の画像を書籍に掲載するため、所蔵者である美術館や博物館、市町村に連絡して借用や掲載の申請をする。所蔵者が別にいて寄託しているものは、所蔵者の許可も必要の場合がある。市町村の観光写真などは無料。公立の美術館や博物館もほとんど無料。私立の美術館や博物館の場合、特に美術品の場合に有料となるケースが多い。1枚3000円〜1万円。先日、35,000円の美術館があった。和泉市久保惣記念美術館の宮本武蔵筆「枯木鳴鵙図」。この値付けはどのようにして決めるのだろう。
5月×日
岡山県在住の作家の「桃源郷ラビリンス」という小説を舞台化したり、映画化したりする企画が進行しているそうだ。この作品の物語世界を再現する、カフェのオーナーのインタビュー記事をまとめていて、「展示の衣装はコスプレしてもらい、2.5次元の好きな方々に集まっていただきたい」とあった。「2.5次元」って何? 社内の若者に尋ね、ネットで調べてみるが、どうも年配者には分かりづらい。2次元と3次元の間の世界? リアルとバーチャルの間のこと? 新語のようだが、『広辞苑』に載るには数年かかりそう。
5月×日
第2回アーカイブセミナーを開催。今回は、昨年の7月に西日本豪雨で、会社もご自宅も被災された株式会社テオリの中山代表取締役。水没した悲惨な工場内の写真などを移しながら、お話いただいた。書類や工具、機械、パソコンなどはダメになったものが多い中で、早い事業再開ができたのは復興スケジュール表を掲げたこと、2階に置いていたサーバのデータがのこっていたこと、取引先などの方との応援や励ましがあったことなどを挙げられた。災害対応に、企業資料のデジタル化と保全は欠かせない。
5月×日
10連休が明ける。10日連続で休業というのは長すぎる。間に1日でも営業日を入れた方がよいと思う。特に銀行などは1日でも営業日を入れておけば、連休明けの行列が少しは解消できたはず。一般企業も月の3分の1も休業すれば、経済に悪影響が出そうなもの。日雇いや時給の労働者は3分の1の収入減になり、ありがた迷惑ということにもなりかねない。休暇中に消費活動が盛んになるのは一部の人。わが家は、子どもの行事をこなして家族で実家に帰ったぐらいで、消費活動に貢献せずに終わってしまった。
5月×日
今から7、8年前、同じ著者の3冊の書籍をつくるときに通った家の近くを通ったら、別の新しい家が建っていた。1冊目と2冊目をつくるときには、その著者は高齢だったがその家の家主だった。その方が亡くなって、奥さんだけになっていた。残りの原稿を関東に住んでいた息子さんが整理されて、最後の3冊目を刊行した。新しく建った家を見たとき、奥さんが亡くなり、息子さんがその土地を手放したことを理解した。岡山に暮らしていた土地の痕跡は消えたが、書籍は残っている。
5月×日
日本酒の国内出荷量は、1973年をピークに減少し、現在ではピーク時の3分の1になっているという。出版業界は、1996年のピークに、現在の売上は半減している。日本酒は近年、和食がユネスコの無形文化財になったりクールジャパン戦略の一環になったりして、輸出は右肩上がりになっているそうだ。さらに東京五輪や大阪万博などが続き、インバウンドの需要が期待できると盛り上がっている。インバウンドは、日本語の出版物などに目を向けない。出版業界は日本酒業界より厳しくなるのか。
5月×日
facebookの広告を、アーカイブセミナーのPRで利用する。エリアやfacebook利用者の趣味や嗜好などで広告表示がされるようだが、詳しいことは分からない。数千件にヒットしているようだ。ネット上の広告は、AIが動かしているだろうか。最近、仕事で法然上人の肖像画を検索して浄土宗の連絡先を調べたら、浄土宗の広告が表示されるようになった。自宅のPCは家人が利用しているせいか、事務所のPCに婦人服の広告が出る。影にAIがいるようだ。
4月×日
岡山武道館で高校生の柔道大会があり、その便でと柔道連盟の方と武道館内の会議室で打ち合わせ。大会の上位者の高校生が集まっており、廊下に柔道着の選手があふれていて、試合前の稽古をしていた。縦にも横にもデカイ選手ばかりで、稽古中の彼らの腕や体がぶつかると、こちらは痛い目に遭うことは間違いない。逃げるようにすり抜けて会議室へ。打ち合わせでは、全日本女子選手権大会で大会2連覇した、環太平洋大学の素根選手の話題になる。この大学の女子柔道部監督はあの古賀元五輪選手。来年のオリンピックに向けて、県柔道連盟の方々は盛り上がっているようだった。
4月×日
TV局と同行取材で高松市の「瓦せんべい」の会社へ。瓦せんべいは、「堅い」せんべいとして知られる。確かに堅いし、堅いから瓦せんべいと呼ばれる。堅いものを比較的慎重に噛んで食べれば甘さもありおいしい。近年、せんべいの表面に入れる焼き印を、会社や団体などがオリジナルの文字にして、記念品や贈り物に使うケースが増えているという。もちろんこの時期、新元号「令和」の文字を入れたせんべいも製造していた。「令和」出典の『万葉集』に関する本が増刷され、記念グッズやサービスの話題が多い。令和ブームである。
4月×日
倉敷駅北にある書店の廣文館アリオ倉敷店が、6月から宮脇書店アリオ店になるの情報が入る。「持ちこたえなかったなか」という残念さと、業界の深刻化する厳しさを感じる。倉敷駅の南にも店舗を持ち、店舗数を増やす宮脇書店に頑張ってもらうしかない。閉店によりその店にあった在庫は、すべて出版社に返品される。再度、新店舗用の書籍を用意して取次店から搬入しなければならない。5月にも別の書店が閉店する。返品率は下がらない。
4月×日
出版相談会で倉敷の書店へ。ある保存会の方と、年配の方で自分史の相談の二人が来店。自分史の方は、「学生時代から書いている日記を基に自分史にしたいが、原稿は書けない」という相談内容。その日記を書くのがやっとで、書く労力もお金もかけられないということだった。それならと、日記とアルバムの写真をスキャンしてデジタルデータで編集して残すことを提案。考えてみるとのことだったが、さてどうされるのか…。平成最後の出版相談はお二人で終了。おっと、「平成最後」は使わないはずだったのに。「令和最初」は使わないぞ。
4月×日
「印刷業界では紙が足りない」ので出版社の見解を聞きたいと、テレビ局の取材を受け、代表が対応した。今年初めの印刷用紙の値上げのことだろうが、それが「紙不足」の話になっていると、違和感を覚える。紙の需要が減少し、原燃料価格の高騰と物流コストの上昇が重なって印刷用紙が最大20%も値上げするとは聞いていた。パッケージなどの特殊紙はニーズがないことで減産をしているのかもしれないが、書籍用紙が足りないとは聞いていない。TVデュレクターの見込み取材と感じてしまった。これもフェイクニュースといえるのか…。
4月×日
「社内の机や棚などを入れ替えようか」の声が上がり、吉備人出版における「令和のリノベーション」に心が沸き立った。創業以来、これまで小社の什器のすべては各所から譲り受けたもの。津山から遠路を運んだものもあるし、近所の小児科医からもらったものもあった。社内の机は高さも材質、色なども微妙に違う。それがトータルデザインで一新され、棚スペースを確保して資料の収納機能を大幅にアップされ、使いやすく働きやすい環境になる ——— 。いつかは実現させたいもの。
4月×日
今年で6回目になる「晴れの国おかやま検定」。検定試験の主催者と今年度最初の会議があった。公式テキスト『晴れの国おかやま検定』が残部僅少になっているで、どうするかがメーンの議題。この公式テキストは、近年は2年ごとに増刷をしてきた。今後の方向は、日本遺産の指定などの最新情報を収録して、9月発刊ということに。昨年の受験者は、職場の団体受験が増えた。その構成は職場の団体受験は若者、個人受験のほとんどは中高年層。「晴れの国おかやま検定」の勉強をすることで、地元の歴史や文化に関心を持つきっかけになってほしい。
4月×日
公務員や大学職員の方、民間企業の方に原稿依頼することがある。公務員で公職を務めながら研究をされ、論文なども書かれている方もある。国や市町村によって、または職場の雰囲気によっても、外部からの原稿依頼をどのように扱うかは、ご本人の判断もあり配慮される。この日は「打ち合わせは、勤務が17時15分までなので、それ以降に」ということで、17時15分過ぎに訪ねて原稿ゲラなどを受け渡しする。原稿依頼をしたことで、迷惑をかけられない。公務員という立場と周囲に変な疑問を持たれないように厳格に進めたいという気持ちを尊重し、円滑にやり取りをしていきたいもの。
プロフィール
HN:
執筆:金澤健吾
性別:
男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
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