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吉備人出版・金澤健吾の編集日和です。
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10月×日
製作中の就実大学「トランプ政権と日米関係」 のゲラを担当教官に届ける。今回の講師は日系米国人のグレン・S・フクシマ氏。米国と日本を股にかけて活躍する方。本誌では、輝かしい略歴が紙面の1ページに収まらず、省略させてもらった。講演当日の講師紹介では、「スタンフォード大学でMBAを取得された後、ハーバード大学大学院でMBAを取得され……(中略)……併せて、ハーバード・ビジネス・スクールとハーバード・ロー・スクールのJDコースを修了され…」と。そして、「奥さまと合わせたIQは、5~6人分になるのではないかと思います……」。どれだけ賢い夫婦なんでしょう!
10月×日
RSKテレビの収録に同行。取材したのは、芝刈り機などを製造し、90%が輸出という企業の社長。ベルサイユ宮殿とかバッキンガム宮殿、プロサッカーチームのサッカー場の芝を刈っている製品という。プロの方しか買わない高級なもので、耐久性と信頼性で選ばれているということだ。国内生産にこだわり、メイド・イン・ジャパンの高品質を保って、欧州で売っている。ところが最近、神戸製鋼所や日産自動車、スバルが相次いで、不祥事が明らかに。地方でメイドインジャパンのブランドを武器に、海外向けの製品を作って戦っている中小企業には大きな打撃。
10月×日
開店する書店向けに、取次店へ書籍を納品した。この書店は先日閉店したばかりの店舗に、その後に入居する。閉店の書店から戻ってきたのはダンボール3箱。書籍をそのままにしておいたら、新しい書店の取次から連絡があり、前の店と同じスペースの棚を用意するから、同じ分量の書籍を搬入してほしいとのこと。日焼けや傷みの書籍は交換し、新刊を追加して、取次店に届けた。すると、数点の書籍に埃の被っているものあると指摘されたので、お詫びして交換。前の店で何年も売れなかった書籍は、次の店でも売れない可能性は高い。新しい店では、埃をかぶる前に売れてくれ。
10月×日
10月27日は「文字・活字文化の日」。この日から「読書週間」が始まる。読書週間は11月3日の文化の日の前後2週間。終戦まもない昭和22年にスタートしている。この読書週間が先に決まって初日の「文字・活字文化の日」が後から決まったらしい。東京一極集中する中で、地方で開催する貴重な文化イベント「ブックインとっとり」もこの時期に開催される。今年で第30回を迎え、出版文化功労賞の受賞作品も決まる。こういう賞を狙おうという気力を失っていると感じる今日このごろ。岡山では今日から「イチョウ並木の本まつり」(27日と28日)初日。小社は明日、出店する。
10月×日
この日の「イチョウ並木の本まつり」は、台風の接近により朝から雨。本のイベントに、雨はふさわしくない。にもかかわらず、多く人に来場してもらい、会場の屋根の下の人口密度は高くなった。書店や出版社、雑貨店、飲食店、著者など40以上の方々が参加。ブースの店頭に並べてあるものを見て回るだけでも楽しい。両日、ワークショップやブックトークのイベント、シンポジウムがある。小社はブックトークで著者2人が各30分のトーク、スタッフ3人も自社本をPR。岡山のブックイベントとして定着しつつあるまつり。来年は晴れますように。

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10月×日
電子書籍リーダー「キンドル」の新モデルを予約中という。初代キンドルの発売から5年。当初5万点だった和書が、新モデルでは60万点になっているそうだ。マンガの品揃えは充実しているが、文字ものはこれからという段階らしい。月額読み放題のサービスや、会員向けの読み放題サービスが右肩上がりという。ただ、電子書籍を牽引するキーワードは、マンガと定額読み放題のようだから、電子書籍なら何でもよいということではない。といっても、電子書籍にしなければ、何も始まらない。
10月×日
「晴れの国おかやま検定」の受験料払込用紙付きのチラシを、DM発送する。発送先は県下の観光ボランティアの団体、県観光連盟加盟の観光関連事業所、県下の公民館や高校、大学など。今年から、コンビニ、イオンなど850個所にも配布することになっている。主要書店にも、ポスターと一緒に掲示してもらうように配布。今年は岡山県と岡山商工会議所が共催になって「晴れの国おかやま検定」に改称して4回目。1回目の受験者450名、2回目759名、3回目 678名と推移している。どこまで伸びるか、受験者数。
10月×日
「平成」は2019年3月までとなり、新しい元号が来年中に発表になるらしい。歴史物の編集をするとき、古い元号にお目にかかるので元号は馴染み深い。最初の元号「大化」は、教科書の出ている「大化の改新」でみんな知っている。「天平の甍」の天平もイメージがいい。鎌倉、室町、戦国時代に印象的な元号は少ない。江戸時代の天明の大飢饉、享保の大飢饉、天保の大飢饉などで天明、享保、天保はイメージが悪い。「元禄時代」の元禄はバブルのイメージ。来年中には新しい元号が発表になるらしい。
10月×日
(続き)昭和は、戦争と高度成長のイメージがある。戦後生まれだが、戦争のイメージが強烈で血生臭さが残る。平成生まれの子どもらは、昭和は時代遅れの象徴だ。平成になるとき、「正化」と「修文」の2案も検討されたとか。平成は平和の「平」の字があるのでピースのイメージがあるし、実際に平和だった。今度の選挙で安倍政権が続くと、「乱」とか「戦」、「斗」の時代になそうな予感がする。となると元号は「乱化」とか「斗文」とか。平和で穏やかな時代の元号を、早く知りたい。
10月×日
津山の書店で出版相談会。今回から出版相談の会場を津山ブックセンター本店に移転。それまでは津山ブックセンターイオン店、その前は津山ブックセンターアルネ店。なかなか行列ができる出版相談会とはならない。津山での吉備人出版の認知度は、県南に比べると低い。『絵図で歩く津山城下町』『ごんご想い出』などを刊行しているが、津山関連の書籍が少ないせいもあるだろう。津山にはひんぱんには行けないので、この機会に検定チラシとポスターを持って他店も回る。
工事中
10月×日
文芸春秋社長が、全国図書館大会で、文庫本の図書館貸し出しを中止するように要請したという。大手出版社は、小説などを雑誌で連載して単行本にまとめ、文庫化することで費用を回収する。文庫の売り上げは収益全体の3割強で、収益の柱とか。ところが、図書館では、文庫本の貸出数が図書館の貸出数の4分の1を占めるらしい。図書館は、文庫の貸し出しをやめてくれないと、版元の経営に悪影響があり、それは作家にとっても死活問題になる、ということだ。中小の版元にとっても、図書館の貸し出しが出版社の売上げに影響はあるだろうが、貸し出しをやめても売上げが増えるとは限らない。
10月×日
選挙になると候補者選びに窮する。先日の岡山市長選挙の28%という投票率の低さは問題だ。この低さは、「結果が分かっている」「関心がない」と言う理由で投票しないのだろうが、多くの人が積極的に投票したいと思っていない結果の数字だ。選挙に関心を持ってもらい、投票率を上げるには、もっと気軽に立候補できるようにすべき。政策が一つでもあれば、立候補する。多くの人が立候補すれば、その人の周辺では選挙熱が高まり、立候補者が多いほど投票率は上がる。当選者は、落選者の政策を吟味して実現していく。しかし、そうするには供託金が高すぎる。
10月×日
直取引をしていた書店が閉店するため、委託していた書籍を引き上げた。ダンボール3箱分だった。郊外型書店で営業していた同店だが、2年前にスパーマーケット内にある現在の店舗に移転したばかり。なのにここで閉店。その店舗の後には、別の書店が入りという。閉店の理由を店長にたずねると、「業界全体が斜陽だし、ほんの少し利益が出ている今しか、次にやってもらえる書店が見つからなかったから」と言う。約30年の間、書店に勤め、その間ずっと休みは1ヶ月に1日か2日だったそうだ。次の仕事は決まっていないが、書店業界を離れたいと言う。業界人口が減っていくのは、寂しい限り。
10月×日
近世歴史研究会の例会で講師をした方から、「体験・証言、そして記憶から語るアジア太平洋戦争・戦争とメディアに熱狂した国民─」という講演に使った資料をいただいた。戦争中の新聞記事などをコピーしたもので、10ページを超えるもの。その資料の中で目にとまったのが、記者クラブに関するもの。大本営の報道部員が記者クラブで発表文を読み上げると、その意向を反映して報道する。批判的な記事を書くと、その記者クラブへは立入禁止になる。七十数年前のことだが、現在の記者クラブは変わったのか……。戦争を身近に体験し、当時の歴史を検証しながら現在の政治状況を考えようとする講師の姿勢が素晴らしい。
10月×日
方谷研究会の研究発表会。これまで年1回開催し、今回で第6回目。「安政の大獄と山田方谷」朝森 要(方谷研究会会長)、「山田方谷の高弟・福西志計子」児玉享(高梁方谷会副会長・方谷研究会顧問)、「山田方谷の陽明学について」吉田公平(東洋大学名誉教授)の3人の発表だった。参加者の中には、「自分もいつかは発表を」と思う方もちらほらおられる様子。二次会にも予定していた数より10人も多い方が参加。研究まではしなくても、読書などで得た知識で郷土の歴史人物について居酒屋談義する楽しいようだ。
工事中
9月×日
3年ぶりの『晴れの国おかやま検定公式参考書』のリニューアルで、追加したもの。県立図書館が入館者数と貸し出し冊数の日本一を更新していること、「おかやまマラソン」が始まったこと、倉敷や備前焼が「日本遺産」になったことなど。黄ニラやパクチー、マッシュルームの生産量の多いことも加えた。これらの食材は数件の農家でしか生産されておらず、県農林水産部では推奨していないという。しかし、黄ニラの生産量は、全国の約7割で全国一。パクチーの生産量は全国トップクラス。地区ではマッシュルームの栽培が盛ん。牛窓は、全国シェアの約3割を占め、出荷量は日本一。
9月×日
『晴れの国おかやま検定公式参考書』に追加してもよかったが、掲載しなかったもの。県庁舎や県総合文化センター(現・県天神山文化プラザ)、岡山美術館(現・林原美術館)を設計した前川国男氏。最近注目されて入るが、まだ建築家周辺にとどまっており、検定に入れるのはもう少し一般化してからとした。2012年ロンドンオリンピック・バンタム級銅メダリストのボクシング選手・清水聡。総社市出身なので、この人は加えてもよかったかな。しかし、この人はオリンピックで獲得した銅メダルの紛失事件を起こしている。次回に改定時に見送ることにした。
10月×日
ノーベル文学賞を受賞した英国人作家のカズオ・イシグロ。今年は村上春樹だろうと思っていたが、また見送られた。発表直後からカズオ・イシグロ作品の版元・早川書房には、全国の書店から注文が殺到したらしい。それはそうでしょうな。そこで小説8作品、22万5千部の増刷をすることにしたという。「注文が殺到して増刷」一これも当然でしょう。在庫一掃をさせて満足はしないわけだ。同社から出版されているイシグロ作品の発行部数は、合計約120万部とか。タイミングのよいことに、最新長編の単行本「忘れられた巨人」は発売を前倒して、発売前の重版を決めたそうだ。儲けるね。
10月×日
高梁川は吉井川、旭川とともに岡山三大河川の一つ。新見市の花見山を源流として南下し、倉敷市の海水島灘に注ぐ。流域面積は岡山県下で最大。この高梁川は、かつて酒津付近で2本に分岐していた。東にあった高梁川を廃川とし、西の高梁川を本流とさせる大改修工事を、1925年(大正14年)に完成させた。現在に高梁川の流れの東にもう一つの高梁川があったわけだ。その廃川の河口部には水島市街地ができ、旧堤防には水島臨海鉄道ができた。この日は、高梁川関係の記念誌の打ち合わせがあった。執筆者はそれぞれに新資料を入手していた。面白い記念誌になりそう。
10月×日
県立博物館に特別展「備前刀一日本刀の王者一」に出かける。刀剣は近年、ゲームや映画の影響で、若い女性も巻き込んでブーム。備前の地は、質・量ともに日本一の刀剣産地として栄えてきた。今回の特別展では、平安時代から現代にいたる備前刀の名品を通して展示している。学芸員の話によると、全国にある日本刀の25%は備前刀。国宝になっている日本刀111振のうち、備前刀は4割。平安・鎌倉・南北・室町時代を通じ、日本刀五箇伝(大和、山城、相州、美濃)のうち、備前はトップランナー。古代から現在まで連綿と続いているのは、備前だけ。どこから切っても、備前刀は日本一。
9月×日
私が高校生のころ、愛読雑誌だった音楽批評誌「ロッキング・オン」の編集長で音楽評論家の渋谷陽一氏が、新聞紙面で面白いことを語っていた。「有権者が今、求めているのは『安倍政治が嫌だ』という話ではないんです。…受け皿がない状況です。音楽の世界にたとえれば、ずっと演歌を歌い続けている自民党に対して、民進党は「もう演歌は古い」と叫びながら古いフォークを歌っている。ビートルズやサザンオールスターズが登場すれば一気に席巻できるのに、それが出てこない…」。なるほど、上手いことを言う。この視点で衆院解散後の状況を見ると、小池百合子は松任谷由実になれるか、とも思うが、ちょっと難しいかな……。
9月×日
緊迫する北朝鮮と米国の情勢の中、衆院総選挙。日本の進むべき道を考えるとき、過去を振り返ることは重要。歴史家・半藤一利氏は、傾聴に値する。「これからの日本の針路戦争と平和のどちらを主軸に進むのかを左右する、極めて重要な選挙だと思います。岐路に立つ日本で、冷静な議論が求められるときに、安倍さんが今回、『国難突破解散』とおっしゃって危機感ばかりをあおっていることに強い違和感を覚えます。(中略」この「国難」はご自分がつくっていませんか、自作自演の危機ではないか、と申し上げたい。安倍さんは国連総会で、今は対話の時でなく圧力をかけるべき時だと述べてきましたが、それでは危機を高めるばかりです」
9月×日
半藤一利氏のつづき。「昭和史で似たようなケースがありました。日中戦争が始まった後、ドイツが間に入って和平工作を手がけました。まとまりかけたのですが、現地軍がこれを無視して進撃を続けて当時の首都南京を陥落させてしまう。和平の条件をつり上げて中国国民党を率いていた蔣介石を怒らせてしまう。この時、近衛文麿首相が『蔣介石政権を対手にせず』と言い放ち、解決は遠のきました。結局、戦争は泥沼化していきます。このように和平の結実は実に微妙なものです。それを勇ましい言葉で台無しにした歴史の戒めを思い起こします」。危機感を煽る政治家には要注意、というのが歴史的教訓。危機感を煽っておきながら、衆院を解散して政治的空白を作っているのは誰。危なすぎる。
9月×日
この日は、吉備中央町に在住の著者への訪問日。この吉備中央町は、吉備高原の上にある地域。かつて長野県政時代に、バブル期の大プロジェクト「吉備高原都市」を建設すると、大規模開発したところ。最近、この「吉備高原」に首都を移転したらと、提唱している地質学者がいるらしい。既に日本列島が大陸から分離する前の約3500万年前の礫層が見つかっており、最近の研究でも活断層のない固い岩盤でできていることが明らかになったという。これは吉備高原が、大陸と同じ性質を持つ、長期安定陸塊であると結論づけられたというのである。そして「吉備高原地域は東京都の4倍もの面積があるため、首都機能どころか、首都をまるごとの移転も可能」とのこと。しかし、岡山に首都はいらない。来ないでね。
9月×日
国内の製薬会社の売上高ランキング。1位=武田製薬(武田製薬・1781年)、2位=アステラ製薬(山之内製薬・1923年)、3位=大塚HD(大塚製薬・1921年、4位=第一三共(三共商会・1899年)、5位=エーザイ(日本衛材・※1941年)、6位=中外製薬(中外製薬・1925年)、7位=田辺三菱製薬(田邊製薬・1678年)、8位=第日本住友製薬(大日本製薬・1897年)、9位=協和発酵キリン(協和発酵工業・1949年)、10位=シオノギ製薬(塩野義製薬・1878年)。創業が古い製薬会社は、3位=武田製薬(創業1781年、236年目・大阪)、2位=田辺製薬(創業は1678年・339年目・大阪)、1位=林源十郎商店(創業1657年・360年目・岡山)。「林源十郎商店」(現・エバルス株式会社)の360年史を制作中。
プロフィール
HN:
執筆:金澤健吾
性別:
男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
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