10月×日
旭川を挟んで岡山城が眺められるカフェレストラン碧水園(へきすいえん)。月見橋の後楽園側で、ボートのレンタルもしている。この碧水園がテーブルを並べたテラスを設け、垢抜けたと思っていたら経営者が変わっていた。その経営者のTV取材に立ち会う。インバウンドが好調なのを受けて、新しい経営者が欧州から観光客を呼び込もうという戦略らしい。タイミングよく、青年会議所の提案で、桃の形をしたボートを設置し貸し出すことになったという。旭川に桃をどんぶらこと浮かべ、話題を集めたいらしい。ただ、ここのボートは古くからあり、30年ほど前には「カップルがあのボート乗ると別れる」などの伝説があった。はたして桃ボートで、昭和時代のあの噂を払拭できるのだろうか?!
10月×日
「おかやまマラソン」まで、あと1カ月。この時期までの練習が重要だ。土日の早朝は走行距離を延ばして、吉備津神社まで往復。マラソン前には恒例にしている理大坂と都月坂越えの健脚コースもこなした。前回の「おかやまマラソン」の後半で苦しんだ足の裏の痛みも、靴のソールを変更して対応した。これでなんとか6時間の制限時間内でコールできれば、と思っていた。そこへ大迫選手がマラソン2時間5分40秒の日本新で走破し、1億円を獲得したという。このニュースに奮起して、2時間5分切りを目指して1億円を狙おうかと欲が出る。
10月×日
クライアントと次回発行する機関紙の打ち合わせ。懸案だった後継者問題に目処がつき、新しい体勢なることを表明していくことになった。ホームページもリニューアルし、Instagramも始めたという。facebookを使ってのPRはしていたが、facebookはおじさんアプリともいわれ、少し年配世代のユーザーが多いそうだ。若い世代にもと、新しいSNSで情報発信をするという。このInstagramに反応して、自分のスマホにアプリをダウンロード。使ってみようとしたが、こんなみんなが写しているきれい写真は撮れそうにない。これで情報発信するには、勇気がいりそう。
10月×日
真備町にある真備支所に、進行中の書籍のゲラを持参して打ち合わせ。倉敷市街地から川辺橋を渡って真備町の幹線道路を西に向かった、西日本豪雨から約100日経っても、前に通ったときと変わりない風景。大型店舗は早期に営業しているが、再開の気配もない小規模の店舗も多い。アパートにおいては手付かずのまま。建物は使えず、壊すに壊されないという状態が続いているようだ。支所の建物は1階が水没しているので閉鎖されていたが、2階と3階で業務をこなしていた。有名になった病院も診療を再開たり、うどん店が再オープンし行列ができていた、少しずつ街が回復しているようだが、まだまだ時間が必要のようだ。
10月×日
地元紙に、『備中足守の記憶』を紹介する記事が載った。この冊子(72頁カラー)は、岡山市北区足守の住民グループ「備中足守竹取物語」が地域の歴史を継承しようと発刊。文章を少なくし写真に重点をおいているので、とっつきやすく分かりやすい内容になっている。冊子の制作を、手伝わさせてもらったが、書店などへの流通はせず、。私家本とした。地元の足守プラザに住民グループが直接交渉して販売している。地域の歴史や文化をまとめて次世代につないでいくことは大切。地域やグループ、企業や官公庁など、身近なところで取り組みたい。まさに地域文化のアーカイブ。
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10月×日
台風24号の日本上陸で、土・日曜の1泊2日の東京出張の予定が、帰りの新幹線が運休となり、もう1泊を余儀なくされた。仕方なく探した宿はカプセルホテル。カプセルホテルに泊まるのは初めて。宿泊費は格別に安価だが、カプセルというぐらなので横になることと、座ることしかできない。外は台風の雨と風で出歩くことをあきらめ、読書タイムと決め込んだ。すると本が読める、読める。カプセルの中では台風の風の音が時折聞こえるくらいで、周囲の物音もほとんど気にならない。結局1冊が読めてしまった。狭い家に書斎のない者にとって、最高の読書空間であった。翌日の早朝、JR山手線の駅に行くと、線路上への飛来物の点検のため、東京駅へ向かう首都圏の在来線の始発はすべて運休していた。
10月×日
毎年、おかやま検定のチラシと受験申込み用紙を兼ねた印刷物を、検定主催者の依頼で作成する。郵便局の振り込み用紙の申請は、書類を広島中央郵便局に送る。そのとき、見本のチラシを付けて送るのだが、このチラシは実際に使う紙に印刷しなければならない。しかも受付の番号を印刷する個所を空欄にして5枚申請し、それに合格して割り振られた番号を、再度印刷して10枚送らなければならない、2回とも、チラシ部分と振り込み部分の境に、ミシン目の穴をあけておかなければならない。ミシン目入りの本紙印刷を2回刷る無駄をさせられる。少なくとも1回目は本紙でなくとも、ミシン目がなくとも何の問題もないはずだが。官僚的な無駄の強要と思える。
10月×日
トヨタから車のリコールのため、カードックに寄れという案内ハガキが届き、車を持ち込む。近年、いや数十年前から、リコールが多い。「プリウス」走行不能になる恐れがあり約125万台リコール。パーキングブレーキが作動しない恐れがありSUBARU「レガシィ」12万台リコール。ライトが点灯しない恐れがありVW「ゴルフ」など10万台リコール。防水機能に不具合がありスズキ「アルト」など26万台リコール。際限がない。出版業界に、自動車のリコールを当てはめるとー。本を買った人の連絡先が分からないので、同じようには行かないが、誤字など印刷ミスが出たときには、ホームページなどで公表し、本を出版社に持参してもらえれば、訂正シールを貼って差し上げる(正誤表を渡す)ということか。
10月×日
今週末の3連休、また大型の台風25号が接近している。今年は確かに災害が多い。6月大阪北部地震(震度6弱)、7月西日本豪雨災害(堤防決壊による浸水被害多数)、7月千葉県東方沖地震(震度5弱)、7月迷走の12号台風東から西へ日本横断、8月台風20号被害、9月台風21号被害、阪神直撃し関空水没他被害多数、9月北海道胆振東部地震(震度7)、9月台風24号被害(中部では119万戸の大規模停電発生)など。秋の桃太郎祭の3日間のうち、初日のイベントはすべて中止。2日目は天守閣前の「宇喜多⭐︎フェス」のみ開催で、周辺のイベントは中止。
9月×日
広告出稿を希望するクライアントで、窓口になった30代主婦の話。「家で新聞はとっていません。子育て中で読む時間もなく、ムダになるので。宅配されるフリーペーパーはむしろ隅々まで読みます」という。新聞に折り込まれるチラシを見ることができないため、買い物情報やお得な情報は無料紙に頼るそうだ。私的な調査によると、30歳代までは新聞を購読しない家庭がほとんど。40歳代が境目で半々、50歳代で増え、60歳代以降は新聞を読むのが習慣という人が多い。新聞の購読をやめた主婦層にとって、買い物などの情報源は宅配無料新聞、ということらしい。小さいが、その媒体に広告出稿が決まった。
9月×日
スマホは便利。よく使うアプリは天気予報やマップ、ニュースアプリなど。ラジオアプリや西暦と元号の照合アプリも使う。出張の時などは、電車の乗り換えアプリ頼り。これなくして都会のの移動はできない。でも、私が最も頼りにしているのはアラームアプリ。打ち合わせや取材、納品など、約束の時間を忘れないように、スマホのアラームをセットする。これに何度救われたか。このアラームをセットするのを忘れてすっぽかしたこともある。その日のスケジュールを見て、まずアラームをセット。アラームのセットは必須。今日も出発前のアラームに助けられた。
10月×日
毎年、漫画家の大竹直子氏が描く「宇喜多⭐︎フェス」のポスター。印刷所から届いたポスターを納品後、社内の柱にも貼った。「宇喜多⭐︎フェス」は今年で10年目。最初から実行員会(「うきうきクラブ」)にかかわらせてもらっていたので、10年続いたのは感慨深い。ポスターにも10回目だからと、特色の金色を使い、5色のカラー印刷。イベントの内容は10年目だから盛大に、とはいかず、小ぶりなイベントになった。「にぎやかしのイベントを並べるより、戦国の歴史色を濃くしたイベントを」と主張してきたが、地元アイドルなどのステージになった。10年が一区切りだなと思っている。
9月×日
中四国の書店と出版社が出席する取次店の会。久しぶりに岡山での開催ということと、取次店はどんな未来を描いているのかを聞きたくて参加した。津山市出身の歴史学者・山本博文氏の講演の後、取次店トップがマイクを持った。私には、減少していく雑誌と書籍の売り上げは雑貨など別の商品で補っていくため、厳選してプランド品やキャラクターグッズなどの雑貨商品を供給していくと聞こえた。そして返品率を減らす努力をして、これからは配本にAIを使っていくということらしい。書籍の将来は厳しいので、書籍を売り売りながらも、別の業態のお店に変えていきましょうと、いうことにもとれた。業界全体で考えていかなければない問題だ。
9月×日
吉備路文学館で、方谷研究会の打ち合わせ。現地に着くと、「向かいの、松琴荘に行きましょう」と言われ、広い日本庭園のある、茶室だったという松琴荘に案内いただいた。その建物がある場所は、通称「中銀南方クラブ」と呼ばれ、銀行の頭取の住まいや客人を迎える迎賓の建物があった所。今では誰も住む人はいないが、銀行の退職者の食事会に使うぐらいだそうだ。茶室の隣の建物の脇には、3代目頭取の銅像があった。この銀行の初代頭取は大原孫三郎。3代目ぐらいまでの頭取は桁外れの資産家だったのが、広大な敷地からうかがえる。貴重な場所に招いてもらった。
9月×日
三連休は講座受講のために東京へ。3日間とも宿と教室の往復で、昼は教室に缶詰め状態。夜早く寝るので朝早く目が覚め、早朝の「一人東京ラン」を実施した。おかやまマラソンまであと1カ月半なので、この時期は走り込みが必要。赤坂見附の宿から代々木公園までスマホの地図アプリを頼りにして、なんとかたどり着けた。往復約2時間。途中、神宮外苑に集まっていた人たちとラジオ体操した後、青山を走り抜け、原宿駅の脇から代々木公園へ。気持ちのよい旅ランだった。これで体調を整えて、昼間はしっかりお勉強。連休の夕方の東京駅はごったがえしていた。
9月×日
山陽新聞夕刊に山陽堂書店(東京・青山)のコラムがあり、小社の『昭和の妹尾・想い出写真集』の写真が掲載されていた。記事には、写真集の内田榮一さんのことが紹介されていた。山陽堂書店の4代前の初代は岡山県にルーツがあるそうで、初代のことを調べに岡山に来た際、内田さんと知り合ったという。内田さんは出来上がった写真を山陽堂書店に送っていた。その山陽道書店は、先日の東京出張の際、早朝ラニングで偶然に見つけていた。これがセレンディピティー。
9月×日
特定のジャンルの書籍を扱う出版社でもなく、雑誌のように同じ業界の内容を扱うのでもなく、小社は地域のオールジャンルの書籍を扱う。毎回書籍は違う内容なので、飽きはない。毎回、新鮮な気持ちで制作にあたれるのはよいのが、毎回が勉強である。毎回ゲラを読むことで、新しい知識を身につけさせてもらっている。一昨年暮れに刊行した『鉄気籠山』の著者から、新規の原稿「八代六郎」に関する原稿を受け取った。八代六郎は愛知県出身の日本海軍軍人。日露戦争で軍艦の艦長として参戦している。知らなかった人物だが、これもご縁。じっくり勉強させてもらおう。
9月×日
小社の本の読者から反響をいただくのはうれしい。さらに、学者の方や研究者の方が小社の書籍を参考文献として、または引用文献として使ってもらうのもそこはかとなく嬉しい。図書館で借りた書籍の巻末の参考文献に小社の書籍名が載っていると、「役に立っている」と感激してしまう。今週送られてきた、初めて目にする蒜山地質年代研究所発行の「地質技術」にも小社の書籍が引用文献として載っている。こういうのを見ると、頑張って、地域の一次史料をもっと刊行したいと思う。
9月×日
前年度の岡山県立図書館の来館者数と個人貸出冊数が、全国の都道府県立図書館中、全国1位を達成したそうだ。これで開館以来、13年連続となる。なぜこんなに利用者が多いのか。その理由について、市街地の中心部に立地し、駐車台数が多いことと関係がある、ということを聞いた。駐車代は1時間ごとにチェックすれば無料。駐車場のある施設で過ごすのはもってこいだし、ついでに書籍を借りているというわけだ。実際の理由は分からないが、有力な説だと思う。それとも、読書家や史料研究家が多いからか?
9月×日
中小の出版社が加盟する版元ドットコムが、全国の書店や図書館にファックスするサービス(有料)をしている。このファックス通信のサービスを、絵本『しろさんのレモネードやさん』の販促に利用した。小社の場合、返品不可が原則の取次店経由なので、書店にとっては注文しにくいと思うが、まずますの反応。また、先週には顧客への割引サービスを案内するDMを発送。反応はこれからだと思うが、DM送付先のお宅から本人が亡くなったとう連絡が家人から入る。この連絡があると、購読者が減っている実感がある。
9月×日
方谷研究会で、研究発表を依頼していた元建築士会事務局長が亡くなった。昨年に食道がんが見つかっていたが、そのリスクを負っても発表会に臨みたいと強い決意をされていた。春に引き受けてくださり、8月6日には講演の配布資料としてパワポのデータが送られて来ていた。遺族の話によると、急激に悪くなったということだ。ご本人も無念だったと思う。数年前に、小社でエッセイ集も出されていた。葬儀会場のBGMは、ジョン・コルトレーンの「バラード」が流れていた。ご本人の希望だったのだろう。合掌。
9月×日
直取引の書店を回るのは、わずか数店だが、書店と接するよい機会である。回ってみると、状況はさらにきびしくなっていることを実感する。書籍の売り場面積がどんどん縮小されていたり、販売意欲を失っているのでは感じられる店もある。細々とやっているという店は良い方で、行くたびに書店ではなくなっている変貌過程の店もある。出版社としても人ごとではない。ネット注文を積極的に受けるなど、何らかの対策を考える必要がある。
9月×日
2008年に閉園した倉敷チボリ公園。この公園の写真を書籍掲載するために、県下の観光地の写真を貸し出している県観光連盟に問い合わせると、「チボリの写真はない。廃棄した」という。「かつて借りた写真データがこちらに残ってるので、これを使いたい」と言うと、出所不明で責任が持てないから貸せない」と。倉敷チボリ公園を担当していた県庁の部局にも、チボリ公園の資料はないそうだ。公文書の保存期間は5年だが、莫大な税金をつぎ込んだ事業の資料がないのは問題では。県政の汚点事業として、無かったことにしたい旧チボリ関係者の隠蔽工作の痕跡がある、とする「陰謀説」が囁かれそうだ。
プロフィール
HN:
執筆:金澤健吾
性別:
男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
方谷研究会。
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