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吉備人出版・金澤健吾の編集日和です。
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最近、書店取次のT社岡山支店が本の物流機能を廃止し、営業拠点のみに縮小した。これで大手取次店2社とも、東京から一極集中の配本となった。
一極集中が経営効率を上げても、先の3・11のような災害などになじまないのは明らか。震災などの時にどうなるのか。それに東京に集中する態勢は、効率の名の下に地方の現場の事情を考慮できず、地方の個性を無視しがちになる。実際、T社系列の書店から新しい体制での書籍物流に不満の声も聞く。岡山県内に配本する書籍は、いったん東京に送って、再び県内の書店に返ってくる。返品も東京経由で岡山の小社に戻ってくる。輸送費も輸送日数もかかるし、ムダが多いように思う。
様々な事情があるのだろうが、注文した読者の手元に本が届く日数がさらに伸びると、お客さん離れにならないか心配してしまう。結局は、お客さんにとってどうか、なのだから。
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『ボクらの日本一周どんぶらこ −きびだんごを配って四千里−』
著者 石井達也

岡山発、元気になる本
「きびだんご」を配りながら日本一周旅行—20代後半の男子2人がそんなユニークな旅に出ました。旅に出るなら自分たちしかやらないことをしようと、「きびだんご」を出会う人に渡していったのです。その数400個。岡山から来たことを知ってもらえるし、それをきっかけに話が始まり、親しくなることができたそうです。1個をプレゼントしたことで、果物や高級ワインなど渡したものより大きなものを受け取ることがありました。時には物ではなく、感動だったり……。心がジーンとしてクスッと笑えるたくさんのエピソードが、軽いタッチで綴られています。
旅から帰って著者が考えたのは、日本には「お返しの文化」があるということ。そしてその「お返し」の輪がもっと広がっていけば素敵な社会が実現でき、日本再生にも役に立つのではないかと。
与えると、与えられた人は笑顔になって誰かに与える、そしてまた…。そうした連鎖で人がつながり助け合う社会が実現し、そこにはボランティアと社会福祉の精神に満ちた人々が…。全国を回った岡山出身の桃太郎男子は、そんな明るい社会の実現を夢見ているようです。
岡山発、日本を元気にする本です。

●四六判、204頁、並製本、定価1575円(本体価格1500円+税)
(上記の記事は、岡山日日新聞の書籍紹介コーナーに掲載した原稿に加筆したものです)
 『県庁おもてなし課』(角川書店)を読んだ。高知県出身の著者・有川浩が、実際にある高知県観光部おもてなし課から「観光特使」の依頼を受けたことが小説を書くきっかけだったそうだ。
民間人が行政の人に対して、「お役所仕事だな」などと批判することがある。前例を重視し新しいことをやらないとか、スピード感がなく融通がきかないとか、 著者も公務員と接して痛感したようだ。こうした「お役所仕事」がどういうものか、物語を通して民間の意識とかけ離れた公務員の皆さんにも分かりやすく解説 し、観光行政への提言も散りばめられている。
例えば、どこの観光課でも大量に作成する観光パンフレットの無意味さを説く。無料で配布する観光パンフをどこに配って誰が読んでいるのか、登場人物が鋭く 指摘する。また、観光とは外貨を稼ぐことで、民間の経済を活性化させ役所は税収で回収すればいい、などと痛快な台詞がいっぱい。
この本の印税はすべて東日本大震災の被災地に寄付するそうだ(印税を寄付する理由は5月11日山陽新聞などに著者自身が書いている)。安定した立場の公務 員の方々は積極的にこの本を買って、日本経済を回してほしい。読めば「公務員意識」が民間人の意識に近づいて、行政施策が変わるかも。

今年の連休は義 母の葬儀があり、悲しいゴールデンウイークだった。救われたのは、子や孫、兄弟など親族で静かに見送ることができたことだ。養老孟司氏だったと思うが(違 うかもしれない)、死には「肉親(親族)の死」「知人の死」「他人の死」の3種類あるというようなことをいっていた。読んだのはかなり前にもかかわらず、 ずっと印象に残っている。故人とかかわった歴史が違うため悼み方も違う。特に「肉親(親族)の死」は特別だ。
それにしても、こういう機会に自分の「死」も少し考えてしまう。「死」を考えることは、やはり「生き方」を考えることだなあ。

福島原発事故の影響で、日本に来る外国人が激減しているという。観光地の日光などは9割減。京都でも外国人がめっきり減っているそうだ。岡山も例外ではなく、後楽園の外国人団体客はゼロ。土産物店「残夢軒」でも、特に団体で来る台湾や中国など東南アジアの人たちが少なくなったという。新刊「岡山後楽園の写真集はケープタウンからの外国人に買ってもらった」と話す。南アフリカの個人旅行者に原発事故の情報は届いていなかったのか。いずれにしても個人で旅行する外国人しか来園していないようだ。 観光ミシュランで三つ星を獲得して、ヨーロッパからの外国人が増え始めていたのに残念だ。
最近、国の原発事故に対する損害賠償指針案が出た。農業や漁業の従事者はもちろん含まれている。出荷制限や精神的苦痛も対象にするとなど一見印象のいい内容になっているが、旅館や土産物店、旅行業者らは含まれているのか。影響を受けている観光業などの第3次産業に関係する人たちは、全国に及んでいる。
プロフィール
HN:
執筆:金澤健吾
性別:
男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
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