新刊『劇画・戦国武将宇喜多四代 −岡山城築城物語−』は、岡山城でも販売している。先日、納品に行った事務所の女性から「これ小学校のときに読みました。懐かしい!」と言われ、驚いた。20代と思われるその方は、「小学校3年のころでした。なんかお福さんの顔が印象的でよく憶えています」と嬉しそうに話してくれた。
この劇画本は15年前、「岡山城築城400年」の年に岡山県内の小学校への寄贈本として制作したものだ。広告代理店が企画して地元放送局が発行元になり、巻末には広告ページのある非売品の本だった。A5判で上下巻の2冊で発刊した。今回のものはそれを合本し、新書判に縮小したリニューアル版なのだ。
この本は、脚本を自分で書いたので思い入れがある。何冊か宇喜多に関する本を読んで、資料にした分厚い本はエピソードをできるだけ拾い出そうと赤と青の線を引きまくった。本に書き込みをすることはないのだが、このときばかりは思い切り汚していった。また、当時は写植文字を切り貼りする版下だったし、漫画家は全て手書きしてスクリーントーンを使っていた。東京在住の漫画家さんにお願いしたので、版下制作も東京の写植屋に発注した。終盤は例のごとく締切りに間に合わなくなり、最後は自分で東京まで出向き、写植屋で最後の版下が出来上がるのを待って最終の夜行バスに飛び乗り、朝方に岡山に着いてよれよれになって印刷所に届けて完成させた。15年も前のことなのだ。
若い人が自分のつくった地域の歴史の本を読んでくれ、数年、数十年経っても憶えていてくれる─。地方で本づくりをしている者にとって本望なことだ。この日は一人で静かに感動し、本をつくる力が湧いてきたのだった。
この劇画本は15年前、「岡山城築城400年」の年に岡山県内の小学校への寄贈本として制作したものだ。広告代理店が企画して地元放送局が発行元になり、巻末には広告ページのある非売品の本だった。A5判で上下巻の2冊で発刊した。今回のものはそれを合本し、新書判に縮小したリニューアル版なのだ。
この本は、脚本を自分で書いたので思い入れがある。何冊か宇喜多に関する本を読んで、資料にした分厚い本はエピソードをできるだけ拾い出そうと赤と青の線を引きまくった。本に書き込みをすることはないのだが、このときばかりは思い切り汚していった。また、当時は写植文字を切り貼りする版下だったし、漫画家は全て手書きしてスクリーントーンを使っていた。東京在住の漫画家さんにお願いしたので、版下制作も東京の写植屋に発注した。終盤は例のごとく締切りに間に合わなくなり、最後は自分で東京まで出向き、写植屋で最後の版下が出来上がるのを待って最終の夜行バスに飛び乗り、朝方に岡山に着いてよれよれになって印刷所に届けて完成させた。15年も前のことなのだ。
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プロフィール
HN:
執筆:金澤健吾
性別:
男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
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