忍者ブログ
吉備人出版・金澤健吾の編集日和です。
<< 01  2025/02  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28    03 >>
[35]  [36]  [37]  [38]  [39]  [40]  [41]  [42]  [43]  [44]  [45
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

工事中
2月×日
昨日、「おかやま検定試験」を岡山商工会議所で受検。試験会場では時事問題に悩まされた。例えば、総社市が昨年に売り出した水の名前は? 岡山県が昨年スポンサーになっているテレビ番組は?(答えは前者が「チュッピーウォーター」、後者が「サザエさん」)。そんなの見たこともない。4択だったが、いずれもハズレ。合格基準は100点満点中90点以上で「晴れの国の達人」、60点以上で「晴れの国博士」。発表は3月12日。今回の受験者約640人で、昨年の約750人を下回る。団体の受験者が減少し、個人受検が昨年を上回ったそうだ。
2月×日
2月は小社の決算期の最終月に当たるため、直取引の書店在庫を調査する。この日は総社方面で2店。書店に向かう前の打ち合わせが長引いたうえ、在庫調査の後にはテレビ局の同行取材の仕事があったため、2つの書店で滞在時間が少なくなった。テレビ局の取材時間が決まっているので、遅れるわけにはいかない。1店だけでもう1店は後日にしようかと思ったが、小社の本を並べている棚を撮影し時短にすることにした。それぞれの店の返品があるので、これは手書きで伝票に記す。ささっと済ませて、岡山市内の取材先にトンボ返り。時間は厳守。テレビ局の取材は気をう。
2月×日
テレビ局とのタイアップ企画の書籍「夢紡いで」。週1回のテレビ番組で放送した経営者51人を収録して刊行する。番組宣伝を兼ねて、インタビューの内容を局のホームページで公表きてきたものが元原稿だ。1カ月ほど前、ゲラを掲載のトップ宛に返信用の封筒を同封して送付していた。すぐに返送してくれた会社がほとんどだが、締め切りを過ぎてもそのままの会社が数社。社長が海外出張というところもあり、企業のトップは多忙だ。何度か催促の電話をして気になったのが、「社長に連絡がつかないので……」という会社。危機管理を心配してしまう。
2月×日
わが家の子どもがインフルエンザを発症する。学校でもらってきたようだ。ニュースでも、インフルエンザが流行ってると伝えていた。昨年、このパターンで私もインフルエンザにかかり、数日寝込んだ。今年も同じことになると思われがちで、自分に罹患の兆候はまったくないが、社内での視線の冷たさを感じて、朝一で倉敷方面の書店の在庫調査に行くことに。車を出すとき、映画「砂の器」で主人公が吹きさらしの海岸をさまようシーンを思い出した。書店での調査の後は、図書館で製作中の書籍で使う古写真の調査にたっぷり時間を費やすことができた。
2月×日
インフルエンザ菌に弱いため、「岡山はどんなところ?—生物・地質・地形・歴史—」の講演会に出かけた。講師は書籍「岡山学」シリーズでお世話になり、記念誌で取材をした理大前学長。「岡山学」のテーマにもなる演題であった。理系の大学ならではの、「生物・地質・地形」の切り口で岡山を分析するのは面白い。講演でも披露されたが、岡山県が「晴れの国」の根拠にしているのは、「岡山は降水量1ミリ未満の日数が47都道府県のうち1位」。ところが、年間快晴日数では14位。年間日照時間では15位。きわどい「晴れの国」。
PR
1月×日
小社でこの1年間に売れた上位10の商品のうち、書籍は1点だけだという発表を聞いた。ベストテンには登山詳細図がほとんどで、それ以外はトランプと書籍1点のみ。近年、登山詳細図の売れ行きが好調で、この傾向は進んでいた。書籍や雑誌だけを販売していた書店が、様々な雑貨を販売するようになってきたように、出版社も書籍以外の売り上げを期待する時代になってきたのか。小社を創業した動機は本づくり。売れる商品を大切にしながら、原点に返って売れる出版物、残すべき出版物も真剣に考えねば。
1月×日
記念誌の執筆者3人と打ち合わせ。当初の制作予定から遅れ気味なので、事前に渡しておいたゲラの不明な箇所の質問や、共通の調査事項を確認し合ってもらう。大学の先生らは学生の論文指導で慣れているようで、テキパキと原稿の問題箇所を鋭く指摘いく。不足の図版や修正事項なども確認し、必要な資料の調査に行く日を決め、今後の制作スケジュールを確認し、時間をおいて会うことにした。お互いに忙しいからと任せているより、あえて時間をつくり顔を合わせて話し合うことも大切なこと。
1月×日
寒い日が続く。最低気温が氷点下の日が続き、天気予報によるとまだ1週間以上は続きそうだ。昼の事務所も寒い。膝掛けだけでは耐えられず、今週から下着を2枚にして寒波に対応。ダブルシャツ、ダブルパッチ。この日はマリンライナーで瀬戸内海を渡って高松市のネット系企業の取材に。自社ビル最上の7階社長室でインタビューを収録。この部屋は暖かく、社長は薄着だ。こちらは取材途中にノボせてきたので、終了となるやすぐ失礼して、寒風に当たりながら歩いて駅に向かう。
2月×日
「おかやま検定」2日前。公式参考書をやっと一通り読み終える。過去問題を一通りやろうと思っていたが、その時間はもうない。時事問題も出題されることも分かっているが、もうどうしようもない。直前にジタバタして良いようにはならない。普段通り、自然体で臨むことにした。それにしても受験を前提に公式参考書を読むと、超詳細の校正モードで読むことになり、修正点がたくさんあることに気づいてしまった。次回改訂時に反映させよう。詳細な校正ができたことも受験の効用だった。
2月×日
節分の日。各地の神社などで、無病息災を願う恒例の節分豆まき式が行われたようだ。最近は恵方巻きなどと巻き寿司をある方向を向いて端からかじって食うのだそうだ。私の子供の頃はそんな風習はなかったが、いつの間にやら当たり前のようにやるようになっている。わが家でも最近の世間の風習にならって端からほうばって食べるのだ。私は、馴染まない〝にわか風習〟は拒否して輪切りにして食べた。今年から鬼役になることもなく、ゆったりとコタツで豆をいただいた。
1月×日
制作している倉敷の企業の記念誌に、ハーモニウムという楽器が写真付きで登場する。ハーモニウムとは19世紀にできた足踏み式のリードオルガンのこと。大正12 年完成した倉敷基督教会にフランスから取寄せて教会に備えつけた、とある。12代の林源十郎は薬学の研修に渡欧したときに、欧州で西洋絵画・工芸品の収集していた児島虎次郎らに相談し購入したという。費用を出したのは大原孫三郎。一時は使われなくなっていたが復元し現存するという。ちなみに、この古い楽器はビートルズの「ペニー・レイン」のレコーディングに使われている。地方史から日本史へ、地方史から音楽世界へ。
1月×日
SONYのロボット犬「アイボ」の広告をネットで見かけ、思わず見入ってしまった。見た目もかわいく愛らしくなっている。進化した「アイボ」は、ふれあってほめたり教えたりしていると成長し、個性を発揮するようになるそうだ。スマホに話しかけると答えてくれる時代になって、AIが組み込まれたロボットを会社の店頭で見かけることも増えてきた。ロボットは機能も大事だろうが、見た目も重要。動物の飼育禁止の集合住宅に済んでいるので、これなら違反にならない。「アイボなら飼えるね」と妻に言うと「アイボ」より「ルンバ」と。なるほど。
1月×日
「ホワイエという本を売るサービスがあるが、これで売れないのか」と著者から質問を受けた。不明だったので調べておくと答え、ネットで検索してみると、これは取次店の大阪屋栗田が始めた書籍少額取引サービス「ホワイエ」のことだった。雑貨店や美容室、カフェなどの書店以外の店舗で書籍販売をする場合にサポートしてくれるサービス。この取次店「街ナカの『本のある空間』を維持・創造する」をミッションとし、書店空白地問題の解消し、読者と「紙の本」との接点の維持創出のため、書籍の販売に関する参入障壁を引き下げ、簡易に書籍を取扱いできるようにするそうだ。
1月×日
2018年版『吉備人図書目録』を発送する作業をフルスタッフ5人で朝10時にスタートし、午前中に約500通、午後に約500通と書店分を終える。毎年、年賀状代わりに新しい年の『吉備人図書目録』を送付している。この目録に掲載している市販の書籍は約630種。年々ページ数が増えて今年は144ページ。この調子でいくと数年後には封入の封筒を代えるか、紙を軽量極薄のものにするかを検討しないといけない時期は遠くない。発送する名簿と目録に掲載している630の書籍は、これまで蓄積してきた、かけがいのない大切なもの。これからも少しずつ増やしていこう。
1月×日
毎月最終土曜日の午後、出版相談会を岡山、倉敷、津山で開催している(倉敷と津山は私が担当で隔月)。開催の告知は山陽新聞の突出し広告をしているにもかかわらず、反応が悪かった。検討の結果、津山と倉敷以外のエリアでも開催してみようと、隔月で備前・瀬戸内、総社、笠岡・井原、高梁・新見などのエリアで巡回することに。その矢先、この日の出版相談会は親戚の葬儀の日と重なり、急きょ中取り止めすることにした。ホームページとfacebookで対応。これまで中止にしたことはなかったが、急用で行けなくなることも考えておかなければ。
1月×日
病院の取材に出かけた。取材場所は理事長室。ふと壁を見ると「共に生きる」の書を額に入れて掲げてある。名前が小さく「翔子」とあった。その特徴的な書体から、筆者は金澤翔子。母親が書家で、5歳から母に師事し、20歳の時に初個展を開催した書家。一時期、マスコミでも取り上げられ、苗字が同じこともあって気になる人だった。この病院の理事長は脳外科の医師でもあり、「共に生きる」を信条としており、この書家に頼んで書いてもらったそうだ。手術をした患者さんと「共に生きる」ことを決意をしているという。そんなエピソードを聞くだけで、信頼できる病院に思えてしまう。
1月×日
「第33回梓会出版文化賞」に九州福岡の石風社と同特別賞に秋田の無明舎出版が受賞された。祝、ご両者。2社とも40年前後の歴史を持ち、小社が目標にしてきた先輩出版社だ。特に無明舎出版の安倍舎主は前の津島時代の事務所に来られたこともあり、特別に親近感がある。年間20~30点の本を発行し続け、出版点数は1000点を超える。舎員は舎主を入れて4人前後。石風社も従業員は3名前後。梓会出版文化賞は、年間5点以上、10年間以上継続している中小出版社が対象だそうだ。小社は年間30~40点で、もうすぐ25年周年。受賞条件の範囲内にはある。
1月×日
発売された『広辞苑』の「しまなみ海道」の説明に、経由地の島名を「周防大島」と「大島」を取り違える誤りがあったという。NHKをはじめ、新聞各紙でも報道されていた。「LGBT」の説明文にも誤りがあるとの指摘が出ているという。同社担当者は「なるべく早く重版で訂正したい」とコメントしている。同業の端くれの末席にいる者の身としては、他人事とは思えない。担当者は落ち込んでいるだろうし、重版で訂正するといっても、初版の販売に影響が出ないわけがない。初版を買った人から、心ない苦情もあるだろう。苦しいところだと察するが、ガンバレ、岩波書店!
1月×日
寒い日の事務所は暖房が効かない。足、特に足が冷たい。膝かけを使っている。それでも足首が冷える。キーボードを打つ手が寒い。時折、片方ずつ太ももの下に敷いて温める。2月末実施の「そうじゃ吉備路マラソン」にエントリーはしたものの、毎年のことながら早朝があまりにも寒いのでサボり気味。自転車通勤も寒さで億劫になり、しばらく自転車から離れている始末。体硬くなり、猫背気味。運動不足になっては行けないと、夜に早く帰宅することができれば、妻のウォーキングに合わせてスロージョギングでお伴をする。来週は一段と冷え込む予報。体調管理に万全を期そう。
1月×日
県古代吉備文化財センター主催の「王墓から古墳へ─倭人と東アジア」と題する講演会に参加。2つの講演があり、1つ目は「王と墓と海の道」の演題にかかわらず、世界中の王墓の写真を延々と見せるだけ。演題詐欺とアンケート用紙に書こうかと思ったが、筆記用具を持参していなかった。2つ目の演題は「前方後円墳の共有─ヤマト国王墓から倭国王墓へ─」。弥生時代から古墳時代にかけての、今最も興味のある倭国成立の話。最新の研究成果による新説の披露もあり、内容に満足。早速、帰って、この講演者の著作を図書館のサイトで予約する。
1月×日
今年の大河ドラマは「西郷どん」。昨年の大河より面白そう。現在編集中の『恕の人 犬養毅』の犬養は、西郷隆盛が亡くなった西南戦争を現地取材している。政治家になる前は新聞記者をしていのだ。宣伝コピーに使えないかと考えていたが、二人に直接やりとりがあった訳でなく、こじつけになってしまい無理があると判断。犬養は政治家であり、いったん引退した後、総理になってからがハイライト。戦争に向かう時代に総理大臣を引き受け、青年将校に「5.15」で暗殺されてしまう。軍部の暴走を止められると、思っていたのかもしれない。それにしても、この書籍の制作途中に、著者が政治家志望と聞いて驚いた。
1月×日
「晴れの国おかやま検定」を受験するという人から電話。「今、古代山城の大廻り小廻りの近くにきているのだが、どこから行くことができるのか」というお問いあわせ。テキストを読むだけはなく、現地にも行ってみようということらしい。テキストのたくさんの項目を読むだけでは、覚えられないし、一時的に覚えても忘れてしまう。現地に行って確認しておくと忘れなくなるのは、確かにそうだ。ただ、催事の日が決まっている祭などに出かけて行くのは1年がかりになる。体験的に学ぶというのは、勉強の仕方としては理想的。試験日まで1カ月を切っている。私も、まず読むことから勉強を始めなければ…。
1月×日
今週の天気予報では、寒い日が続くとのことだった。最低気温はマイナス3度とかマイナス4度。最高気温は4度、5度という。この日も寒かったが、晴天で市内の道路は普段と変わりなかった。朝一、車で吉備新線を吉備中央町へ向かう。岡山空港を過ぎて標高が少しずつ高くなると、日陰の道路上には雪がうっすら積もり、車が通って固まってアイスバーン状態。ノーマルタイヤだったので引き返そうかと思ったが、ゆっくりとした車の流れのまま走ると、何とか行けそうだった。路肩で後ろの車をやりすごして、時速30kmほどの走行を続け、ヒヤヒヤしながら何とか目的地までたどり着いた。車から降りてタイヤの前後を見ると、ツララの塊がこびりついていた。
1月×日
新聞の文化面記事に、「出版取次 もう限界」の見出し。小見出しは「積み荷は激減」「増えるコンビニ、少ない取引高」で内容は察しがついたが、読むと思っていたより深刻。書店の数が激減し、少ない売上げしかならないコンビニが増えて、書籍を運ぶ取次とその下請けの運送会社が限界にきているというのだ。取次店各社は、口をそろえて危機的状況と言っているという。記事中の取材を受けている運送会社の運転手はかつて書店をやっていたが、閉店して運送会社に就職している人。運送会社の所長は厳しい経営が続くため、取り引き銀行から「出版はやめなさい」と言われているそうだ。悲惨なことになっている。この記事で、気持ちが沈んだ。
1月×日
『広辞苑』第7版が発売。小社にも届いていた。10年ぶりとなる改訂版で、IT用語や科学分野の言葉をはじめ、「安全神話」「廃炉」「ブラック企業」「LGBT」などこの10年で定着した言葉約1万項目を追加しているなどと話題になっていた。『広辞苑』の話題で面白かったのは、本の厚さが製本機の関係で8㎝以上に増やせないらしく、初版本から700ページ以上増えていても紙を薄くして8cmの厚さを保っているということだ。紙は薄く軽くと技術開発してきているらしい。第7版は3216頁。第6版より140頁増えたが、また薄い紙を開発して8㎝にしたという。辞書を編む人の知識と努力、製紙会社や印刷所の技術の結晶。9000円は安いか—。
プロフィール
HN:
執筆:金澤健吾
性別:
男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
最新コメント
[09/02 おおもりひろみ]
[02/26 岡山商科大学はあなたの夢を叶えます!]
[09/04 r1pb1jm142]
[05/20 omachi]
[12/23 やぶひび]
最新トラックバック
ブログ内検索
最古記事
(09/15)
(04/01)
(04/08)
(04/15)
(04/24)

Copyright (c)ほぼ週刊 編集日和 All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  Material by Pearl Box  Template by tsukika


忍者ブログ [PR]