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吉備人出版・金澤健吾の編集日和です。
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5月×日
吉備人出版の創立25周年について、代表への取材記事が地元紙に大きく掲載される。見出しは「岡山発の本 後世に」「歴史、文化に光当てる720冊」。小社の25周年が、こうして報道されるのはありがたい。コロナの感染拡大で活動が自粛され、静かに4月は過ぎていた。記事に載って、改めて25年間を思い起こす機会にする。この記事を読まれたクライアント様から、お祝いの大きな胡蝶蘭の鉢植えが届く。25周年の大きさを、この花で知る。花を贈っていただいた方にも、過ごしてきた25年間にも、感謝である。
5月×日
岡山武道館の事務所に記念誌のゲラを届けに行く。武道館のホールは、コロナ禍によって使用が中止されていた。8月まで会場は使用制限され、柔道や剣道などの試合はできない。インターハイも春の甲子園も中止になっている。予選の試合もできないので全国大会もやりようもない。吹奏楽部などの文化系の全国大会もなくなっている。感染拡大の防止策で仕方がないとはいえ、青春のエネルギーを塞がれた彼らの気持ちを思うと、やるせない。早い収束を願うばかりだ。
5月×日
吉備人出版の創業25周年記念事業として、作品募集をする。創業15周年、20周年周年の記念事業として「ほんとまち大賞」を募集し、最優秀作品は小社から刊行してきた。同様に、今回も優秀作品に選ばれると、小社から刊行する。もちろん著者に費用負担はない。自分史や小説、随筆、詩、俳句、短歌、写真、絵本、歴史・自然研究、ノンフィクションなど、ジャンルは問わない。応募資格は商業出版が初めての方。コロナ禍の中で、少し立ち止まって残すべきことを見つめ、すぐに書き始めてほしいと思う。応募受付の期間は8月25日〜10月25日(締切当日消印有効)まで。詳しくは小社のホームページで。https://www.kibito.co.jp/hontomachi25th
5月×日
「図書目録2020年版」のDM発送を、2日間かけてスタッフ全員でする。1000通を超える作業で、例年なら1つのテーブルを使って流れ作業でするのだが、今年は各自の机も使って分散作業。ラベル貼りから封筒入れ、封張りなど、最初から最後までの自己完結の作業となった。作業しながら、ラベルの名前を見ながら、顔やつくった本を思い出す人もある。そして、ラベルにない亡くなった方々も思い出す。最初の著者になった薬師寺慎一氏、近藤義郎氏、葛原克人氏、太田健一氏等々。創業からいろいろな方々に支えられた25年間だった。ご恩は、本にして残していくことで返していこう。
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5月×日
連休中は、読書をしたり録画していたTV番組を観たり、持ち帰っていたデスクトップのパソコンで仕事の続きなどもしながら、家の中で過ごす。娘の学校ではオンライン授業、下の娘の空手教室ではオンライン指導となる。そこで持ち帰ったパソコンと娘のパソコンをZOOMでつなぎ、違う部屋で顔を見ながら会話して遊んでみる。休日が長期になり家族全員が家の中にいると、主婦の家事量が増える。次第に歓迎されなくなっていると感じつつも、室内での過ごし方に慣れて、あっという間に一日一日が暮れていく。
5月×日
室内生活が長くなると、運動不足が心配になる。夜の短いジョギングに加えて、早朝も走る。グラウンド内は人も多く、グラウンドを飛び出すこともある。この日は旭川を超えて土手を北上し、修復工事が完了している百間川の「一の荒手」へ向かう。川面をすぐ隣に見ながら走るのは気持ちいい。旭川との分流部にこの「一の荒手」があり、旭川の水量が一定レベルを超えると、堰を越えて百間川に水が流れ出る仕掛けになっている。洪水のときに、土手に行って見たくなる気持ちは分かる。また、別の日は潰された古墳の痕跡をジョギングしながら探してみたりする。運動不足は少し解消できるが、体重は減らない。
5月×日
市内の大学で、無観客の講義を収録するようにと依頼があって出かけた。この大学でも入学式は延期となり、授業は休講が続いているという。オンライン授業の試みはしておらず、学生に資料を送り課題を出しているらしい。学生にとっても進学したが、在宅を強要され、新しい友達もできず、楽しいキャンパスライフをエンジョイできないのはかわいそう。オンライン授業を始めている学校の先生らも、慣れない機器を使ってディスプレイに向かって講義をするのもたいへんという。この秋の「9月入学」案もあるようで、早い議論をして進めればよいものの、検察庁法改正案と憲法改正をゴリ押ししたい保守的な現政権には無理か。
5月×日
小社の新しい「図書目録」、2020年版ができる。出版物の増加に伴って毎年少しずつページ数が増え、今回は160ページになった。市販本は720冊を超えた。近年の市販本は年間約30冊。市販する本ばかりではなく、私家本をはじめ、依頼を受けた制作物もたくさんある。しかし、コロナ禍の自粛ムードの中にいると、何事もなく出版活動ができることがどれだけ幸せなことか、と感じずにはいられない。来年の2021年版に、今年同様に約30冊の新刊を入れたいが、どうなることか…。今年は、例年の年よりも一冊一冊を、丁寧に気持ちを込めてつくっていこう。
4月×日
ジャニーズにもアイドルにも興味はないが、ジャニーズ所属のNEWSというグループのメンバーになっている加藤シゲアキに少し関心がある。先日、TSUTAYAの書籍のコーナーに寄ったら、この加藤シゲアキの新刊『できることならスティードで』が平積みになっていた。帯に「岡山へ」という文字が目に入り、手に取った。旅をテーマにした、初のエッセイ集ということだ。海外などに旅をする数本のエッセイの中に、「岡山へ」は父の実家のある総社市へ祖父の見舞いに訪れるという内容だった。数日後、「世界一受けたい授業」で、岡山へ祖父を見舞う話が再現ドラマ化されていた。このドラマの父親は、高校の同級生の彼に似ている役者を使っていた。
4月×日
新型コロナ感染は、グローバル化しているため短期間で全世界に広がった。それはグローバル化のマイナス面だが、グローバル化していることで、どの国がどんな対応をしているかの情報が入ってくるのはメリットだ。感染爆発して都市封鎖した国、ウイルスを甘く見て感染拡大して医療崩壊した国、初期からの感染対応がうまくいって患者数を抑え込んだ国などいろいろ。日本の対応は、封じ込めに成功した台湾やドイツ、ニュージーランドと比較してみる必要がある。アベノマスクのコストパフォーマンスは低すぎないか…、「収入が減って要件を満たした世帯に30万円を支給する」から「個人に一律10万円給付」への転換は時間をかけすぎではないか……。あの国のあのリーダーなら、この選択はしないだろうと思えてくる。
4月×日
2年前の西日本豪雨災害で、倉敷市真備町をはじめ、各地で大きな被害に遭った。総社市でも高梁川の堤防決壊の危険が寸前まで迫っていた。現在、当時の災害対策本部長として陣頭指揮をとった、総社市長の原稿を校正している。6月に刊行予定の西日本豪雨災害についての書籍に寄稿している自分の原稿ゲラに、市長が追加の文章を書き込んでいる。各所に書き込んでいる汚い字が、読みにくい。なんとか推測で読んで修正して意味が通じるか、読み直していると、災害当日の臨場感が伝わってきて、感動的でさえある。堤防決壊の危険を前に、トップが何を考え、どんな指示を出していったのか、貴重な災害ドキュメントだ。当事者が書いているので、どんなルポよりもリアル。本書の読みどころは他にもあるが、ぜひ広く読んでほしい。
4月×日
伊原木知事は新型コロナウイルス対策として、高速道路のパーキングエリアで、県外ナンバーの運転手らに検温する計画を表明した。が、すぐに県に対して、「職員に危害を加えるぞ」という脅迫や批判が相次いで中止になった。そこで知事はさらに、西日本高速道路と本四高速道路会社に、岡山県内のインターチェンジを閉鎖する要請をした。が、断られた。軽薄にも思えてしまう知事の言動。昨年までは、県内の観光地を巡ってもらうお願いをしておきながら、ひんしゅくを買う「岡山県に近寄るな!」発言はどうなの? ものには、言いようがあるでしょう。コロナ禍の中で、今の私には、総社市長が知事であればどうするか、と思わずにはいられない。
4月×日
『林源十郎商店物語』を納品。林源十郎商店は、名前を変えて現在の株式会社エバルスに繋がる。エバルスは医薬品・医療機器の卸売会社で、中国地方全域で展開している会社。創業から現在まで360年を超えるが、本書では昭和25年までの歴史を紹介している。会社は今、倉敷美観地区で、雑貨や小物販売をしている林源十郎商店が会社の建物がそれである。昭和9年に建てられ、平成24年に改修されて現在に至っている。会社の記念誌として、エバルスの取引先やOBなどにも配布される。記念誌用として函入りとして豪華版になっている。市販用はカバー巻のままで、発売は連休明けから。倉敷市の歴史は大原家と大橋家が代表するイメージがあるが、倉敷市の歴史を語るうえで林家は欠かせない。
4月×日
品切れだった『造山古墳と作山古墳』を増刷しようとしていたら、地元紙夕刊に市埋蔵文化財センターの所長がこの本を紹介下さった。「先端的な内容でも話し言葉で読みやすく、理解しやすい。これまで造山古墳についてのガイドブックはなかったので、この本を紹介している」と、ありがたいお言葉。初版は早くから品切れになっていた。増刷後は、編者の造山古墳蘇生会でが、ビジターセンター(連休中は休館)でも販売する。また、天声人語で紹介され、増刷していた絵本『そらまめかぞくのピクニック』が出来上がってきたと思ったら、即品切れに。
4月×日
役所でも職員のテレワークを交替で始め、近所の食堂はテイクアウトに切り替え、タクシー会社は従業員を解雇したそうだ。そこに、芸能人がコロナで亡くなったというニュースが、波紋を広げる。同世代で、ショックが大きい。この感染についての多くの人の見方は、終息までは長引くだろうとのこと。周辺の人も「患者数が減少しても、半年、いや1年はかかるだろう」「いったん終息しても、開発途上国を経由して第2波が来ることも考えられる」という人が多い。岡山県下の患者は県北にも広がり20人を超え、国内での感染者数は1万2000人を、死亡者は300人を超えた。世界では死者数は19万人を、死亡者19万人を超えており、感染拡大は止まらない。
4月×日
7都府県を対象に「緊急事態宣言」が出て、今年の「ゴールデンウィーク」は「ステイホーム週間」と東京都知事が話していた。岡山でも2つの百貨店やイオンでも、食料品売り場以外は閉店。岡山駅も空港も閑散としているらしい。岡山県知事も、県外からの往来を慎みむように訴えており、来県者を牽制するために高速道路のパーキングエリアで検温を実施するという。わが家も年寄りのいる実家には、近づかない方がいいだろう。感染の防止には、巣ごもりして沈思黙考しかないということだ。そこでGWは例年以上の読書週間として、積んでおいた書籍を読み、再読もすることにしよう。当面のテーマは「読む、書く、残す」。
4月×日
この週末まで在宅ワークを続けようと考えていたが、校正を紙のゲラですることになっていた書籍の作業が早く進み、お客さんに校正紙を渡すことになった。午前中に本文データを会社のDropBoxに入れて事務所でのプリントを依頼し、玄関前の郵便ポストに入れてもらうことにした。午後にポストから、そのペーパーゲラを受け取り、お客さんに渡す前には手を消毒液でぬぐって届けた。できるだけ非接触を心がけた。新型コロナは、ウイルスを持っていても健康な人なら症状が出ずに感染を広げるなど、巧妙な生存戦略と拡大戦略を持っている。正体の見えない不気味なコロナには、気を遣う。
4月×日
会社に寄らずに在宅ワークを続けていると、持ち帰った予定の仕事をやり、続きは会社に寄らないとできなくなる。予定していなかった電子書籍の印税計算に取りかかる。これまで電子書籍の販売は不振だった。しかし、コロナ後の世界はデジタル化がさらに進展していくかもしれない。規制が緩和されてオンライン診療が当たり前になり、在宅ワークやオンデマンド授業も普及することが予測される。デフレ経済となって不景気になり、安い電子書籍の売り上げが見込めるかもしれない。電子書籍など、希望を持ってできることは何でもしておきたいもの。
4月×日
最近よく聞く言葉はソーシャルディスタンス。人と人の距離を2メートルにしようということらしい。距離を保って密接を避け、人の集まる密集をせず、部屋は密閉せずに換気をしておけば、ウイルスの感染は避けることができるらしい。家族と一緒にいる時間は増えたが、社会的な人と人の繋がりは疎遠になっていくような気分になる。コロナウイルスは人の命を奪うだけでなく、人と人をも遠ざけ、国家と国家を分断してしまうところが恐ろしい。それらを乗り越える手立てはあるはずだ。
4月×日
感染防止のための緊急事態宣言が発令され、書店の休業が広がっている。大手取次店2社によると、取引先書店のうち全国で800店以上が休業し、書籍の発行延期や雑誌の合併号などによる発売中止も増えているようだ。岡山でも大型の商業施設にテナントで入っている大型書店は休業している。地元の新聞も、イベントがなくなり休業する商店が増えたり広告出稿が減少したりで、ページ数が減って苦戦しているようだ。若者向けのお出かけ情報を掲載するタウン誌も、自宅で読める誌面企画をと、「晴れに国おかやま検定」の問題を掲載できないかと相談もあった。小社も人事ではなく、経済対策が必要。
プロフィール
HN:
執筆:金澤健吾
性別:
男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
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