昨年秋、初めて「In Design」データ(版組ソフト)で入稿された執筆者があった。「In Design」は印刷データにできるソフト。今年になって、別の著者から校正をするために、「ゲラ一式をPDFデータで送って」と要望があった。理由を、「出張があるので、移動中に見ておくから」と。タブレットにデータを入れて、新幹線の中で校正すると言う。確かに、紙のゲラ校正は場所をとるし、紙だから重い。タブレット入れると持ち運びに便利。潜行して電子化が進んでいる。
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『「正太」の誕生-坪田譲治文学の原風景をさぐる-』を発刊。それに合わせて、著者の劉氏が中国から来岡。劉氏は現在、中国の江蘇省徐州市の大学で日本文学を教えている。徐州市は、昨年マイブームだった『項羽と劉邦』の「劉邦」の出身地。劉邦は2000年ほど前の「漢」の創始者。著者の劉氏は、自分を「劉邦の子孫」と話す。18年前に来岡して岡山出身の坪田譲治を研究し、日本に研究者がいないので坪田文学研究の第一人者となっている。古代から大陸と「吉備」がつながってきたように、現代でもご縁がある〜。
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立春。早朝6時台に、ジョギングをするために外に出るとまだ暗い。ジョギングの途中に、時にはストレッチを兼ねてラジオ体操をする集団に混じることもある。体操が始まる6時半から終わる10分の間に、次第に明るくなるのが分かる。少しずつ朝日が昇ってくる。平安時代の清少納言さんも、春はこの日の出の時間帯がよいといっている。「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山際は、少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる」。確かにこの時期、朝は「いとをかし」。
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鳥取県・岡山県共同アンテナショップ「とっとり・おかやま新橋館」がオープンしたのは昨年9月。先般、施設の運営状況などについて報告会が県庁内であった。岡山県をアピールしようと後楽園の写真集をエントリーしたが、何も反応がなく、どうなっているのかとクレームを言うつもりで出席。ショップでの取扱商品はほとんど食品の加工品、非食品は20%程度。食品を中心に売れるので、書籍は後回しだったのか。複数の商品の登録してくれということだったので、今日も少しずつ登録。
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午後から『「正太」の誕生』の著者・劉氏と新聞社回り。先日、第30回「坪田譲治文学賞」に長崎夏海氏の「クリオネのしっぽ」が決まった。坪田譲治文学賞の年間予算は2千万円。前年に刊行された文学作品の中からを1点を選考する。授賞の副賞は100万円。五木寛之氏などの選考委員に謝礼も必要だろうが、選考から発表まで丸投げ。この30年間に坪田文学の研究に進展はなく、岡山市民も文学賞があることを知っている程度。岡山は文学に冷たい!? 内田百閒でさえ資料館もないのだから。
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岡山市埋蔵文化財センターで、国史跡・千足古墳(岡山市北区新庄下)の石室の復元レプリカを展示した。「直弧文」が刻まれた石障(石材)や石室を原寸大で再現。繊維強化プラスチックでつくっているが、綱が引かれているので触ることもできない。FRPなのだから、横たわってもOKにしたらいいのに。天神山文化プラザでは「千足直弧文とアート」展を開催中。直弧文を再現した西平孝史氏は楯築遺跡の弧帯文と千足古墳の直弧文、そして北九州の石人山古墳などの直弧文の関係を、彫刻家の視点で解明していた。
「新潮45」2月号の特集は、『「出版文化」こそ国の根幹である』。「国家の品格」の藤原正彦氏や作家の林真理子氏、歴史家の磯田道史氏、アレックス・カー氏らが寄稿している。皆さんがが、出版文化が衰えていくと日本文化の消滅につながりかねないという危機感を持っているよう。指摘されている図書館やアマゾン、新古書店、スマホやネット依存などの問題は根深い。なんとかしていくには、書籍業界以外の人にも知ってもらうことからか。
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4月の統一地方選挙に向けて選挙活動する訪問者があり、「近親者が新人で立候補するのでよろしく」ということだった。教育や町づくりや安全安心などはごもっともな公約。お付き合いのある人なので、「分かりました」と後援会名簿に署名。こうして、政策も政党も公約も関係なく、地元の知人が推す人に投票という、旧態依然の選挙。一方で若い人は投票に行かないのだから、日本の政治はもう10年は変わらない。これでいいのか思いつつ、これが地方の選挙なのよ。
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小社の新しい『図書目録』を校正する。ISBN番号を付けた市販本は500タイトルを超え、私家本もすべて掲載している。2013年版から索引がついてグッと使いやすくなり、今年版から電子書籍にしている書籍にアイコンが加わった。校正をしながら気づいたのは、「地域の歴史」の項目に『山田方谷ゼミナールvol.2』の1タイトルしか増えていないこと。これはいけない。初心に返れば、郷土の歴史の本をつくりたくて独立したのに。来年度は、歴史本に力を入れることにしよう。
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県庁の職員さんとメールで連絡をとったら、2日間、笠岡の鳥インフルの現場へ応援に行ってきたとのことだった。防護服を着て、鶏の処分殺傷をしてきたという。報道によると、県職員や笠岡市や井原市の職員、自衛隊員、国や他府県の職員など延べ5,000人以上が、24時間態勢で作業を進めてきたそうだ。処分した鶏は20万羽。消却を終えるまで8日間。メールの最後には「しばらくは焼き鳥が食べられそうにありません」とあった。作業にあたった皆様、ほんとうにご苦労様。
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「第1回晴れの国おかやま検定」の合格発表があった。8年前に「岡山文化観光検定」としてスタートして5年実施し、4年前に「知で楽しむ岡山検定」と名称変更。昨年から、岡山商工会議所と岡山県が主催になって「第1回晴れの国おかやま検定」となった。知事の意向もあったとか。この紆余曲折に、これまでの合格者から苦情もあったという。ホームページから今回の問題をダウンロードしてやってみた。岡山県に時事に関しても敏感になっておくことが大事のよう。
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新聞広告で見つけた新刊『洋子さんの本棚』。早速、書店で購入。小川洋子氏と平松洋子氏の本についての対談集。まだ半分も読んでいないが、面白い。岡山出身のこの2人は、私も同世代。本の話もさることながら、子どものころの「岡山話」に引き込まれた。天満屋最上階の大食堂の話、家で祭り寿司をつくるときの母親の話など、「そうだった~」と共感することしきり。紹介している本は読んでいないものが多いが、引き続き楽しみながら最後まで読んでいこう。
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土曜日授業の参観に小学校に行く。前回に訪れたときにはプレバブ校舎だったが、今回は新築校舎で頑丈そうである。前の校舎は耐震基準を満たしておらず、見るからに危なっかしい建物だった。県内にある小中学校の校舎や体育館のうち、525棟が耐震化を完了していない。耐震化率は全国都道府県のうち42位。照明器具や強化ガラスへの交換など、対策は進んでいないそうだ。無用に広い土地を買収してパイパス道路を建設するより、こっちが先でしょ。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。