現代人の先祖・クロマニヨン人が動物の骨でつくった「フルート」が、ドイツの3万5千年前の洞窟遺跡で発掘されたという。この新聞記事を読んで、思い出したのが、小社刊の『楯築遺跡と卑弥呼の鬼道』の序文。
本書は15年前に吉備人出版が発刊した第1号だった。考古学者の近藤義郎氏が、著者の薬師寺真一氏にエールを贈った文章だ。二人は学生時代に机を並べた旧知の間柄。
「…(略)……。彼はなぜかフランス上部旧石器時代の一文化名オーリニャックをしばしば口にしたので、僕はひそかに彼をオーリニャックとあだ名して呼んでいた。オーリニャック文化は最古のホモ・サピエンス・サピエンスが担ったナイフ形石器文化であるが、彼はその容姿といい話法といいまことに初期のホモ・サピエンスを彷彿させる。ナイフ形石器が鋭い切れ味をもって停滞のネアンデルタール人の文化を滅ぼしたように、君がその独自な舌法と筆法をもって警世の鐘を打ち続けられることを読者とともに念じたい」。
当時、担当者としてこの序文を受け取ったとき、「オーリニャック文化」の意味が分からなかった。
最近読んだ本で、オーリニャック文化というのは有名な「ラスコーの壁画」を描いた人たちの文化であることを知る。旧人のネアンデルタール人に対して、新人(ホモ・サピエンス)のクロマニヨン人という関係だ。
15年ぶりに解明し、すっきりする。
本書は15年前に吉備人出版が発刊した第1号だった。考古学者の近藤義郎氏が、著者の薬師寺真一氏にエールを贈った文章だ。二人は学生時代に机を並べた旧知の間柄。
「…(略)……。彼はなぜかフランス上部旧石器時代の一文化名オーリニャックをしばしば口にしたので、僕はひそかに彼をオーリニャックとあだ名して呼んでいた。オーリニャック文化は最古のホモ・サピエンス・サピエンスが担ったナイフ形石器文化であるが、彼はその容姿といい話法といいまことに初期のホモ・サピエンスを彷彿させる。ナイフ形石器が鋭い切れ味をもって停滞のネアンデルタール人の文化を滅ぼしたように、君がその独自な舌法と筆法をもって警世の鐘を打ち続けられることを読者とともに念じたい」。
当時、担当者としてこの序文を受け取ったとき、「オーリニャック文化」の意味が分からなかった。
最近読んだ本で、オーリニャック文化というのは有名な「ラスコーの壁画」を描いた人たちの文化であることを知る。旧人のネアンデルタール人に対して、新人(ホモ・サピエンス)のクロマニヨン人という関係だ。
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プロフィール
HN:
執筆:金澤健吾
性別:
男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
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