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吉備人出版・金澤健吾の編集日和です。
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「Books Bar」夜の部のスペシャルゲストは、オセラ編集顧問の青山融氏だった。トークイベントとして、趣味の一部を披露いただいた。古墳や岡山弁、横溝正史などのミステリー、昭和歌謡曲とその替え歌など、趣味の範囲が広い。最近始めたという連句以外は、どれも数十年続いているそうだ。この日の持ち時間は1時間ほどだったので、話を時間内にコンパクトにまとめた印象。1日1テーマでも十分話してもらえそうだ。
青山氏の特殊な趣味と趣向に触れるには、『岡山人じゃが』(吉備人出版)をどうぞ。路上に描かれた「止まれ」の交通標識の写真をコレクションした「トマレミーヨ」(詳しくは『岡山人じゃが2011』)や、横溝ミステリーに登場する岡山弁の考察(詳しくは『岡山人じゃが2009』)など。そして、中学生のころから始めたという古墳探訪は趣味歴が長い分、筋金入りだ。数年前にお父さんを亡くされ、その墓石には前方後円墳の形を彫ったそうだ(詳しくは『岡山人じゃが2010』)。私も古墳探訪に同行させてもらったことがあり、「石棺」に寝そべって嬉々とする青山氏の姿に衝撃を受けたことがある。ただ古墳が好きというのとは好きのレベルが違う。
青山氏の趣味はご自分も相当楽しんでいるようだが、周りを楽しませてくれる。収集物を分類化し体系化して分析を始めるとさらに面白くなる。私が思うに、そんな面白さの本領を発揮したのが岡山弁満載の『岡山弁JAGA!』(1998年、アス刊、品切れ)。この本は岡山弁フレーズを分類し解説した秀逸の内容。例文としてコラムのように載せている物語は大爆笑ものだ。しかも岡山弁のイントネーションや用法も解説するCD付き。複刻したい本のNo.1だ。
趣味から方言のスペシャリストとなった青山氏は、「バッテリー」や「カンゾー先生」などの映画の方言指導もしている。ちなみに、今秋に発刊した絵本『すいんきょ』(吉備人出版)でも方言監修をしてもらった(巻末にクレジットも入れている)
青山氏が自分の趣味や趣向を大事にし、心底楽しむ生き方に心をひかれる人は多い。ラジオのゲストや講演会での話しぶりは穏やかで控えめながら、教養の高さがうかがえる。江戸時代なら「文人」となり、行列ができる私塾ができていたかも。そんな私塾があれば、私も末席に座っていたい。
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プロフィール
HN:
執筆:金澤健吾
性別:
男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
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