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吉備人出版・金澤健吾の編集日和です。
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5月末の新聞で、奈良県にある箸墓古墳の被葬者が卑弥呼であるかのような報道があった。国立歴史民俗博物館が、箸墓古墳の周辺で出土した土器が240〜260年と発表したからだ。
土器に付着している穀物などの炭素で年代を測定できるようになり、国立歴史民俗博物館が熱心に研究をしていたことは知っていた。4年前に国立歴史民俗博物館の春成氏が山陽学園大の公開講座で講演し、この放射性炭素の年代測定法で年代を割り出す科学的な手法を考古学に用いている話をしていた(小社の『日本の文化 岡山の文化』に収録)。この測定法の研究者は自信満々の話しぶりだったのが印象的だ。しかしまだ誤差があり、研究中ということだった。
今回の報道では、この土器の年代の240〜260年は箸墓古墳の築造の時期を示し、この年代は「魏志倭人伝」の記述にある「卑弥呼」の死亡時期(250年頃)にあたり、箸墓古墳は卑弥呼の墓だという。さらに、これで邪馬台国の場所も「九州説」より「畿内説」が確実になったという。
ちょっと待て。「卑弥呼の墓は吉備にある楯築遺跡である」という説をお忘れではないか。200〜250年(3世紀前半)の日本で最も大きな墓は、倉敷市にある楯築遺跡。箸墓古墳はそれより少し遅れるということではなかったか。箸墓古墳の築造期を少し前にして、卑弥呼と結びつけて話題を投げかけようと見るのは、吉備びいきの見方だろうか。
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執筆:金澤健吾
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男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
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岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
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