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吉備人出版・金澤健吾の編集日和です。
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12月×日
墓石文字の拓本採り。2回目を実施。和紙など拓本グッズの不足分を買って臨む。作業にも慣れて、墓石に付いた苔や汚れをブラシで落とし、和紙を貼り付けて拓本を採るなど、二人の作業分担もできる。途中に休みを入れながら、効率よく作業を進められるようになった。休憩時間には、付近の墓石の名前や書かれていることを読んでみた。没年や戒名、由来など彫られている文字は少ないが、若くして戦死した人や夫婦で高齢まで生きた人など、墓石だけでも故人の生涯や家系をおぼろげながら想像することができるものがある。最近は墓をつくらずに遺骨をお寺に預けたり、墓があっても無縁墓になったりという時代。都会では家系をたどりにくくなっているようだ。作業は順調に進み、ブラシが磨耗したため、次回のために購入しておかねば。
12月×日
「ジョン・レノンが死んだ」と聞いたのは、学生時代に路上で、すれ違った人たちが話していたことを聞いたからだった。40年の今日、凶弾に倒れた。今年はジョン・レノン没後40年、生誕80年の年だそうだ。40歳で亡くなり、生きていれば80歳だ。没後40年を記念した、ソロ時代の36曲をリマスターしたベスト盤「ギミ・サム・トゥルース」もリリースされた。きれいな曲や激しい曲が混在する。アルバムタイトルになっている「ギミ・サム・トゥルース」という曲は、70年頃にニクソン大統領のベトナム戦争政策を批判する曲。ジョン・レノンはニクソンを激しく政治批判したため、若者に影響力が大きく大統領選挙に影響するとして、ジョンに警察の尾行をされるなど圧力をかけていた。トランプの施策やコロナ問題で人種差別や経済格差など深刻になり、ジョン・レノンが再び注目されている。この日は新譜を聴き、「イマジン」の歌詞を読み直してみた。
12月×日
岡山県が制作した広報用の動画に、県公認のバーチャルユーチューバーで晴国高1年の男女のキャラクターが登場する。女性の名前は「ももこ」、男性の名前は「キビト」。カタカナだが、吉備人出版の吉備人(きびと)が使われていた。とはいえ、それを問題にするのではない。吉備人の名前が広まることは良いことだ。15年ほど前に「うらじゃ」の踊り衆から団体の名前を「吉備人-KIBIUTO-」にするということで来社され、歓迎したことがある。小社の「吉備人」は25年前に代表が命名している。代表は、この社名は1983年に刊行された神崎宣武氏の『はるかなる吉備─王国の風景─』の本文中にあった文字からヒントを得ていると話す。この本には「吉備人」という文字はあってもルビを振っていない。吉備人を「きびじん」とも「きびびと」とも読めるが、「きびと」と読ませたことがミソ。
12月×日
岡山県警本部が地上13階、地下1階の新庁舎となり、施設見学ができるというので、スタッフ全員で参加した。1階で警察広報活動を紹介する動画を15分ほど観て、上階の壁面に地図を表示した大画面のある通信指令室を見学。この大きな部屋には県下の110番をすべて受けているほか、犯罪や交通事故が発生すれば、24時間態勢で各警察署などに指令を出すなどして対応しているという。スマホで110番すると、電話の発信場所も特定できるという。続いて交通管制センターに。この部屋も壁1面が地図。交通渋滞の状況を把握でき、交通情報を放送するメディアのブースもここにある。大きな災害などが起きたときには、通信指令室と交通管制センター室が連携して対処するそうだ。この日は最上階が使用されていなかったため、13階に移動して高層からの眺望を楽しむことができた。県民は予約すれば見学可能。
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12月×日
山陽新聞の夕刊が、11月末に休刊となった。この夕刊の創刊は明治18年で、地方紙としては初という歴史がある。40年前、私が最初に就職したのは「岡山日日新聞」という夕刊紙の新聞社だった。2年在籍したが、この新聞社も最後は経営者や本社の住所が変わるなどして、9年前に廃刊となった。新聞を購読する家が減り、ネット広告にシェアを奪われた。今年はコロナ禍が追い打ち。どこ新聞社も放送局も今年は厳しいらしい。夕刊紙に掲載していた情報は、同社のデジタル版に移行するようだが、デジタル版は見づらい。夕刊に目を通すのが習慣になっていたのに、それがなくなって少寂しい。
12月×日
設立25周年で募集していた作品の第1回選考会を実施。小説や詩、写真集、評伝、ルポなど、応募数は32作品。最初の選考会は5段階評価で、選考委員らの合計点数で評価していく。それぞれの作品に対する選考員の評価は、概ね近いものもあるし、違うものもある。そのため点数の上位作品を次回の選考会での議論に5作品を回し、評価の違った作品をもう一度見直して、さらに5作品を救済した。第2回選考会の検討作品は10。それぞれをさらに丁寧に読み込んで論議することに。発表は今月末。最優秀作品は1作品なので、厳しい選考会となりそう。
12月×日
「山田方谷すごろく」の制作が佳境に入っている。方谷が生まれてから亡くなるまでの生涯をたどれるようになっており、スタートからゴールまでコマ数は54。サイコロを転がして出た数だけコマを進め、さらにそのマス書かれている指示通りにコマを進めたりもどしたりして、早くゴールした人が勝ち。最近は対面で遊ぶ「ボードゲーム」を楽しむ若い人が増えているという。スマホやパソコンのゲームと違い、人と向き合ってにぎやかに行えるところが魅力。高梁市と新見市の方谷記念館などにも置いてもらい、お土産品としても使ってもらうことを狙っている。
12月×日
日曜の午前に、中学生と妻と3人で映画「鬼滅の刃」を観に行く。日頃、中学生とコミュニケーション不足なので誘ったら応じてきた。映画館に向かう車の中では、中学生が映画の人物構成や過去のエピソードなどをレクチャーしてくれ、基本的な事前に予備知識を得ることができた。会場は新型コロナ対策で間隔をとって座るので閑散と見えたが、実は大ヒット作品。「全集中」して鑑賞。ストーリーは鬼を倒す勧善懲悪で、ラストは涙を誘う。主人公の竈門炭治郎は、桃太郎にしても差し支えない気もした。発売されたばかりのコミックの最終巻23巻は、初版が国内出版史上最高の395万部。『鬼滅の刃』に救われた書店業界だった。
11月×日
「すとぷり」が、昨日の全国紙の全ページ広告で載っていた。「すとぷり」とは「Strawberry Prince」というネットアイドルグループのこと。顔を隠し、ネット上が活動の中心という。わが家の中学生は、以前から公式グッズを持ち、いつもスマホで彼らの音楽を聴き、チェックしていた。全国紙の数社にこの広告を掲載しているらしいから、かなり稼いでいるはず。また、半年ほど前に、中学生が手提げ袋にコミック『鬼滅の刃』全巻を借りて持ち帰り、読んでいた。私もぱらぱらと見たが、「なんだ、これは…。どこが面白いの?」というものだった。これが今や映画になり、興行成績は「タイタニック」抜いて歴代2位とか。中高生が流行をキャッチする感性は鋭い、と感心する。私は流行より、不易が好き。
11月×日
『届け!この思い 西日本豪雨から2年』をエフエムくらしきに納品する。本書は西日本豪雨から2年後の夜に、放送時間が7時間46分にも及んだ番組を収録する。リスナーの言葉やリクエスト曲が書かれた、番組へのメール約150通を掲載している。番組の内容から、被災された方やその周辺の方のお便りが多いのと、深夜放送ということもあり、心情を吐露するようなお便りが続き、涙を誘うようなものもある。関係者の方が「後世に語りつなげられるように本にして、一人でも多くの人に読んでもらいたい」と書籍化したもの。コミュニティFMラジオは地域との結びつきが強く、普段の防災情報、災害による停電時の避難情報、安否情報の伝達に見直されている。収録した番組を読みながら、ラジオには被災者の心のケアという重要な役割があると思った。
11月×日
この日、墨や刷毛、たんぽ、和紙など拓本セットを持って、拓本の先生と二人で墓石に向かった。江戸時代以前の墓石が並ぶ墓地に到着すると、新しそうな墓石から取りかかった。初めにブラシで苔を採って表面をきれいにするところから。1面ずつ丁寧に磨いていく。この段階で文字の判読ができるものもある。和紙をかぶせて水をかけ、墓石面に張り付くようにタオルで軽く叩き、半乾きの状態になるとたんぽに墨を付け、紙にポンポンと軽く叩いていく。文字を写し取ったら紙を破らないようにはがす。お寺の過去帳にあった名前と一致する。これで江戸時代に行くことができたわけだ。今回は2基がやっと。続きは次回に。
11月×日
事務所の天井に水漏れがあり、この日は漏水防止の工事。平日は通常業務に支障がでるので、工事は土曜日になっていた。工事予定は2週間前の土曜だったが、前日に雨が降り、工事が延期になっていた。すべての机の上にはビニールがかぶせられ、席に近づけない。全面にビニールをしたのは、パソコンなどの機器があり、水が散ってかからないようにと用心のためのよう。デスクワークをあきらめ、社外の所用を済ませる。帰ってみると工事は終了していた。オーディオやテレビ、本箱など、周辺を以前のように復旧すると、スッキリ。紙と機械には、水が厳禁。
11月×日
印刷所から、「抗菌印刷」の案内があった。抗菌印刷とは、なじみのない言葉。岡山ではまだ4社程度しか手がけておらず、印刷面に特殊な抗菌剤入りニスを塗布する加工だそうだ。抗細菌の増殖が抑えられ、印刷面の保護やキズの防止効果もあるという。実際の抗菌効果がどの程度のものか分からないが、何もしていないよりは安心感はある。先日訪問した企業では、応接室にウイルス感染防止ための大きなアクリルボードが置かれていた。社内の社員の机周りにもこのアクリルボードを置いてある事務所もある。コロナ禍下で、感染防止のためのアイデア商品で、売上げを伸ばしている会社もあるようだ。
11月×日
海抜175mの瀬戸大橋の橋脚の塔頂に登り、360度の眺望が楽しめる「瀬戸大橋スカイツアー」。大手旅行代理店が主催するプレスの人たちを招待するツアーに、参加のお誘いがあった。小豆島に泊まる1泊旅行で、オリーブの収穫体験、釣りや地引き網の体験もできるというツアー日程。参加をしようと家人に話すと、万が一のために「遺言を書け」「労災扱いになるように」などの要望があった。塔頂での恐怖を思いつつも、参加の意欲は満々だった。ところが、東京や大阪でのコロナ感染が急激に拡大しており、東京・大阪の記者らと濃厚接触もしかねないため、急きょ参加を断念。海抜175mから瀬戸内海の景色を見るわくわく感もあったが、一方で感染のリスクが消えてホッとする。
11月×日
岡山市出身の役者・悪役商会の八名信夫氏本人が、書籍『消えた映画館を探して』を買い求めに来社された。白い帽子に白いマスク、サングラスで顔が見えなかったが、長身の姿は間違いなくその人だった。八名氏の父は、北区中山下にあった「チトセ映画劇場」の経営者だったそうだ。この本に「チトセ映画劇場」のことが書かれているのを知り、購入しに来られたのだ。この劇場のあった場所は、現在はマンションが建つが、その前はトポス、その前はスーパーのダイエー柳川店だった。ダイエー柳川店までは、私も覚えている。『晴れの国おかやま検定の公式参考書』の「岡山ゆかりの映画人」の欄に「八名信夫」を掲載しているのをお見せすると、この本も購入してくださった。
11月×日
土曜の午後、県立図書館2階のグループ活動室で、県民文化祭の参加プログラムとして自社主催の「自分の本をつくる」講座を開催する。コロナ禍下でイベントの開催は初めてということもあり、机一つに一人の椅子を置き、窓とドアを開けて換気し、受付での消毒、講師のフェイスシールドとマスクなどコロナ感染対策をして、吉備人の全員参加で対応した。講座の内容は文章講座ではなく、出版相談のようなものでもなく、出版社の本づくりをメーンに解説。著者が原稿を出版社に渡した後の作業がどんなものか、関心のあった方が参加してくださったようだ。私たちの仕事に興味を持っていただけたのは、ほんとにありがたい。
11月×日
書店の店頭で『朝10分でできるスープ弁当』を目にしてから、最近はスープジャー弁当にしている。これは超簡単。自分でもできる。基本的な作り方は同じで、根菜類などの素材を加熱してジャー入れておけば、お昼に食べごろになる。野菜をたっぷり摂ることができ、スープというよりポトフとかミネストローネの感覚。味は和風でも中華風でもカレー味にでもアレンジできる。昆布や鰹節、椎茸などを使えば、調味料はほとんど使わなくても、野菜自体の甘味で十分にうまい。秋冬の昼食はこれだ。食後には秋の味覚、いただいた柿やミカンなども食べる。最近は太り気味なので、ジョギングと自転車通勤でしのぐ。
11月×日
FMくらしきへ、「晴れの国おかやま検定」のPRに出向く。スタジオに入ると、打ち合わせなしでスタート。パーソナリティの大谷氏は「おかやま検定」を受験したことがあるうえ、前日にこの検定で満点を取って表彰されたニュースが流れたことなどがあり、話題には事欠かなかった。検定問題を数問出すなどしているうちに、10分程度が経過して終了。前回の「テッセイのそうじゃ、総社」の収録では、テッセイからの個人情報に切り込む質問が多くてどぎまぎしたが、今日は平常心でしゃべらせてもらった。この日、西日本豪雨災害の2年後に放送された深夜番組を収録した書籍『届け! この思い 西日本豪雨から2年─災害とコミュニティFMラジオ─』(エフエムくらしき編)が校了となった。
11月×日
新型コロナの感染が急拡大しており、第3波到来のニュース。北海道や東京、大阪などの都市圏でも、感染者数の記録を更新。地方にも広がって、国内では1600人を超えて過去最多。死者数は1800人超える。世界では感染者5,330万人、死者は130万人。イギリスやフランスなどヨーロッパ各国ではロックダウンの都市も。日本でも、これから冬に向かってさらなる感染拡大が予測できる。対策はマスク、手の消毒、換気しかない。インフルエンザの予防接種は受けておこようかと迷ってうちに、自宅近ある複数の個人医院で「ワクチンの在庫がなくなった」と言われた。既に医療体制にほころびが…。いずれ緊急事態宣言の発令となり、冬ごもりしなければならなくなるのでは。
11月×日
25周年記念の「ほんとまち大賞」に応募のあった作品に目を通す。オールジャンルで原稿量に制限はないから、内容や分量はさまざま。先日、ラジオ番組で文学賞の選考委員をしている数多くしている高橋源一郎氏が、選考方法について話していた。まず候補作を読んで3段階に分けて点数を付け、採点表を回収して合計する。得点の高かった作品が受賞作品になるかということ、そうではない。得点は参考でしかなく、すべては討議で決まるという。それは文学の言葉は得点に換算することは難しいことをみんな知っているからだそうだ。評価されるのは、可能性であり採点することのできないもの。討議の中で「そんなふうに読めるのか」と、選考委員が作品に刺激を受けて見方を変えていく。「選んでいるのではなく、選ばせてもらっているのです」と、結んでいた。深い言葉。
プロフィール
HN:
執筆:金澤健吾
性別:
男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
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