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吉備人出版・金澤健吾の編集日和です。
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4月×日
今年は「晴れの国おかやま検定」公式参考書が、2年ぶり改訂となる。新年度になり、この検定試験を実施している岡山商工会議所の担当者に異動があった。さらに岡山県庁の担当者も新しい方に変わり、名刺の交換をした。いずれも新しい担当者は女性。職場に女性が進出するのはよいことだ。県には統計データや指定文化財の更新があるため、統計課や文化課などでの確認手配を依頼。検定試験の問題は、7〜8割程度はこの公式テキストから出題されるといわれ、そのほかに時事問題も出題される。担当者との話し合いで、岡山県出身の有名人はこまめに公式テキストで対応しなくても大丈夫という。しかし、前回、芸能人の欄に加えたブルゾンちえみは名前を変えてしまったので、変更しないわけにはいかない。その代わりに藤井風を入れようか、それとも……。
4月×日
「すみません。ちょっとリスケさせてください。……」のメールが届く。差出人は広告代理店の若い人。リスケ? サスケの間違い? 意味不明。社内の最若手にたずねると、「それは、リ、スケジュールのこと」と。スケジュールを再度、組み直すということだった。そういえば、娘とラインのメールをしたときに、「り」の一文字が返ってくる。「これはなんなん」とたずねると、「了解のこと」と。「りょうかい」の「り」。省略するにも程がある。言葉は変化するとはいえ、深淵な言葉の世界が薄っぺらになっていく。年寄りに、最先端の若者言葉を投げかけちゃいかん。混乱するじゃないか。
4月×日
「おかやまマラソン」の県民枠の募集が始まった。近頃の堕落したトレーニング不足の状況を顧みず、一瞬、「申し込もうか」と思ってみた。しかし、抽選漏れと中止の2年のうちに、もはやフルマラソンを走れる体ではなくなっている。募集定員も減らされ、こともあろうに参加費が大幅に値上げしている。昨年までの1万円が、1万4000円とは。この値上げに抗議し、ボイコットのため応募しないこととする。オリンピックも県内マラソンもほんとにやるのか。コロナ感染が拡大しようとしまいと、季節は移り変わる。サクラやモクレンの花が散り、ハナミズキが咲き始めた。昨年の25周年でいただいた社内の胡蝶蘭のつぼみも次々に膨らみ始める。
4月×日
「電子書籍元年」とか言われてほぼ10年。7年前に「緊デジ」対応で、著者に了解をとって電子書籍にしたものは230タイトルを超えるが、電子本の事業は最後尾を走ろうと販促活動はしてこなかった。これまでの電子書籍の売上げは毎月数千円程度。これをコロナ禍とデジタル化推進を背景に伸ばしていけないかと、電子書籍の事業を見直すことに。紙の書籍を作成するとき、著者から電子書籍の制作の了解を得ておいたり、品切れになっている売れ筋の書籍を電子化するなどしたりすることも検討。これらには契約書や印税事務などもあり事務処理が膨大になる。アマゾンには紙の本の表示の側に電子本の案内をしてもらうことにした。とりあえず、品切れになっている紙の書籍で電子書籍化している書籍を、SNSなどでPRしていく。
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3月×日
『新 岡山の山100選』の書店からのレスポンスが好調。配本の前に、新刊情報として書店にファックスで案内している。いつもは3冊とか5冊の配本を希望してくる書店が、この新刊は50冊や60冊を要望される。普段はファックスの返送がない書店も、ファックスの返信がある。当初予定の刊行時期が延びて品切れ期間が長くなったせいもあるが、書店から期待されているようで喜ばしい。3年前の豪雨から土砂崩れなどでルートの変更もあり、豪雨災害後に改訂版を出しているのは本書だけ。まずこの本を一読してから登山を、安全登山に必須の登山本と、山に登る人に訴えたい。
3月×日
販売している3歳〜6歳児向けの「言語教育用の絵本教材」が、次々と品切れや残部僅少になっている。現在、増刷準備中なのが『4歳児のことば』。『3歳児のことば』と『6歳児のことば』の増刷も製本の方法や紙の質なども変えて経費の軽減を含めて検討中。そんな中、『「3歳児のことば」に出会い、コツコツ毎日家庭で取り組むことで会話量が増えて参りました。系統的に言語を習得するには、森先生の御本を教材に使った方が良いという結論に至りました。4歳児のことば、6歳児のことばも、出版を楽しみにお待ちしております』(筆者短縮)のメールをいただき、増刷の気持ちがグッと前向きに。何部の増刷をすると単価はいくらになるか、何年で売り切れるかも加味してさらに検討を重ねる。
3月×日
大学の先生から受け取る横書きの原稿が、句読点の「、」(読点、テン)はなく「,」(コンマ)を使っていた。以前から気になっていたことだ。和洋折衷のようで違和感があり、著者の了解を得て「,」コンマを「、」テンに直していた。英文の論文の影響と思っていたら、国が「公用文作成の要領」で定めていた。これが70年ぶりに見直されているという。たかが「,」(コンマ)だが、学校の教科書も横書きは「,」を使っている例が多くあり、その影響は大きいようだ。英単語や数式の多い横書きは「,」を残すとしても、普通の日本語はこれまで通りに「,」を使っている原稿は、了解を得て「、」にしていこう。
3月×日
今年も桜の開花が早い。岡山地方気象台は20日に、桜の開花を発表した。統計開始以降、最も早い開花という。コロナ禍で気分も鬱積しがちの中で、桜の開花は明るい気持ちにさせてくれる。平年は29日で9日も早く、昨年は24日で4日も早いそうだ。あと1週間ほどで満開になるらしい。津山の鶴山公園でも同じ20日に桜が開花。記録が残る中では最も早かった昨年の24日を更新した。ストリーミングで流している音楽も、スプリングタイムの特集物を聞く。音楽は作品毎に聴く「アルバム主義」だったが、最近はテーマに沿った寄せ集め物を洋楽も邦楽も含めて聞くことも多い。AIを使っているのか、好みの選曲をしてくるのに感心する。戸外の桜も音楽も春気分を楽しもう。とはいえ、今年の夏の暑さも記録を更新して厳しそう。
3月×日
毎年、この時期に自転車通勤に切り替える。寒さが厳しい2月は通勤を自動車でするが、3月になって寒さが弛むと自転車に乗りたくなる。学生時代が自転車通学だったので、風を切って走るのは楽しい。バイクにはトラウマがあるので乗ろうと思わない。2輪は自転車に限る。朝はグラウンドの中を横切って、旭川の土手を下って事務所に向かうことが多い。帰りは、たいてい市街地を通り奉還町を抜ける。自転車通勤にすると、歩いたり走ったりする筋肉とは違う部位が筋肉痛になる。普段使っていない筋肉や頭を使うのも、これからは大事かもしれない。
3月×日
岡山商工会議所が実施している「晴れの国おかやま検定」。担当者が異動のため新しい担当者に引き継ぐというので、同会議所を訪問。異動する担当者の一人は、この検定を15年前に立ち上げたときにも担当者だった。当時は全国的にご当地検定のブーム。京都を皮切りに地方各地の観光都市でも実施し始めていた。その中で岡山は早くから取り組んできた。当時は「岡山文化観光検定試験」の名で公式テキストを作成した。地域の歴史や文化を地域の人が学んで情報発信してもらおうという趣旨は、今も変わらない。
3月×日
テレビのレコーダーが故障したので買い換えた。最近はテレビがネットと接続できるという。使ってみると、スマホやPCで見ていたYouTubeを、テレビ画面で見ることができる。テレビ番組とYouTubeの動画が、同格になった。最近のテレビは芸人頼りの番組ばかりで、面白くない。すぐに飽きてしまう。NHK(総合、Eテレ、BS)しか見る気がしない。NHKのアグレッシブな番組作りの姿勢には感心する。ルーティンの仕事に流されない姿勢を学びたいとも思う。それにしても新聞もテレビもネットに押され、買い物も支払いも予約もすべてネット。今やスマホは誰も手放せない。すべての入り口はネットから、になっている。
3月×日
『新 岡山の山100選』と『近代岡山 殖産に挑む人々』を同じ日に印刷所へ入稿。『新 岡山の山100選』は70人を超える踏査者がいて、距離や料金、電話番号など数字が多い。豪雨などでルートの変更も多くあったが、校正中にもコロナ禍で施設の営業期間などの変更があった。凡例に「利用については事前の確認を」との項目を追加した。『近代岡山 殖産に挑む人々』は6人の著者(講演者)がいて、話し言葉を原稿にしたので、確認事項も多かった。データの多い書籍、著者の多い書籍は気を遣う。
3月×日
関東にいる娘が東北経由で帰省。社内規定で在宅勤務になる。昨年の春に続いて2回目。パソコンを持ち帰っての自宅での仕事は、進む仕事もあるが停滞する仕事もある。直前にDropBoxの容量を増やしたので、通常のデータの移動に問題はない。それまでは印刷データなど大きなデータを入れると、容量の限界がきていた。グレードアップしてデータのやり取りはスムーズになったが、社内のハードディスクにあるものにはアクセスできない。紙のプリントもできないなどの不自由は残り、自宅作業は限定的となる。事務所で半個室というのが理想かもしれない。
3月×日
新聞報道によると、大手出版社の電子書籍売上げが紙の本の売上げを初めて上回り、その売上げはコミックの占める割合が高く、マンガのラインナップが豊富な大手に偏っているという。電子書籍の売上げは、ここ10年で10倍になったとされる。小社にも電子書籍を販売しているが、その実感はまったくない。毎月、数千円程度の売上げが続いている。ここにして潮目が変わってきたのだろうか。売れる可能性があるなら、それを追求していくしかない。アマゾンで書籍販売も始めたときにも月の売上げは数千円だった。電子書籍の販売も伸ばしていく努力も必要。
3月×日
10年前の東日本大震災の2年後に、東北復興の支援として政府が主導して始まった「緊急デジタル化事業」。版元ドットコム会員の小社にも声がかかり、紙の書籍の多くを電子書籍化した。そのおかげで、アマゾンなどでも小社の電子書籍は購入できることになっている。ここにきて、版元ドットコムが取り組んでた電子図書館へのパッケージ販売で、2018年11月からの配当分を支払うとの連絡があった。思いのほか高額で、貸出回数の多さに驚いた。貸出回数は、版元ドットコム加盟の出版社の中で2位。タイトル名など詳細は不明だが、コロナ禍で電子書籍の需要があったのだろうか。
3月×日
『第30回少年少女の詩』(吉備路文学館「少年少女の詩」編集委員 編)の納品日。2日後に開催される表彰式を前に、早めに納めておく。イベントが決まっている中での納品は、遅れることができないので、制作の進行に気を遣う。スケジュール通りに進み、予定の納品日に納めることができた。天気も晴天の納品日日和。現地で製本所が依頼した運送会社の到着を、印刷所と小社のスタッフ5人で待つ。いつもは時間に余裕を持って集合時間の数十分前に到着するので、それを見越して早めに現地に行っておいたが、この日は数分前に到着。到着するとすぐに1000部を館内に搬入。表彰式&書籍披露の日に間に合わすことができ、ひとまずホッと。
3月×日
小社の会計上の新年度となる。25周年は終わり、26年目が始まる。25年目は新型コロナ感染が拡大が3波まで広がった。行楽シーズンの春は人の移動する季節でもあり4波に拡大する可能性は十分にある。ワクチンが国民に行き渡るまでにはもう半年以上かかりそうだし、変異種の感染拡大も懸念される。昨年度は市販する新刊本34冊、増刷8冊。これに市販しない記念誌や個人出版、機関誌、ホームページなどの制作があった。売上げの前年比ダウンは予測できる。売上げは、上がったり下がったりするもの。昨年は上昇し今回は下降と、一喜一憂するのはもうやめる。仕事ができるのは、もう10年もないはずで、何を成し遂げられるかが重要。今年はデジタル化とアーカイブでいこう。
3月×日
品切れになっている『改訂版 新ルート岡山の山百選』の新版となる『新 岡山の山100選』を制作している。春の刊行予定で、現在は最終段階。この書籍の初版は18年前の2003年。『新ルート岡山の山百選』としてスタートしてその年に増刷。そして2005年、2007年、2014年に『新版 新ルート 岡山の山百選』などとして、内容に少しずつ改訂を加えて増刷してきた。累計部数は1万部を超える。県内の山を知り尽くした岡山県勤労者山岳連盟の有志約70人が踏査し、厳選した100山(実際は131座)を踏査の上で紹介している。岡山県内の登山の本といえばこの本と、登山愛好家に利用いただいているロングセラーブックだ。
3月×日
春刊行の『新 岡山の山100選』は、改定前の『新版 新ルート岡山の山百選』と比べて、登山ルートに大幅な変更をしている。というのは2018年の西日本号災害で土砂崩れや倒木などがあり、全ルートを再踏査して登山ルートを変更しているからだ。4つの山を新しい山と差し替え、33の登山ルートを変更している。競合する山渓社の登山本は、2018年以前の刊行。最新情報を掲載した安心の登山本は、本書のみとなる。しかも山の特徴やコースガイドを解説し、高低差グラフ、登山の「適・最適期」カレンダー、周辺の温泉情報なども詳細に掲載する。発刊はもうすぐ。
3月×日
吉備路文学館が毎年、小学生の詩を募集して優秀作品を書籍にしている。『第30回少年少女の詩』(吉備路文学館「少年少女の詩」編集委員 編)が校了した。今年の最優秀作品は、コロナ禍の話題が反映された、小学校4年生の話。他県に暮らすおじいちゃんが入院したけれど、コロナで会いにいくことができない。近所の神社におじいちゃんが元気になるようにお参りをすると、一週間で退院。願いは叶うことを知って、おじいちゃんに会いにいけるように、コロナをやっつけてくれるように、神社へ賽銭にするお小遣いを持って通うという、なんとも微笑ましくもやさしい物語。そんな子どもたちの感性がとらえた詩が並ぶ。親の世代はもちろん、お孫さんのいる世代も小学生の心の在り方を知っておくべき。
3月×日
父が倒れて救急車で運ばれたという連絡が入り、病院に駆けつける。脳出血だったが、声をかけると意識はあり反応もあった。こんなときに奥歯の詰め物が外れ、急きょ歯科医で治療に行く。翌日、医師から脳のCT画像を前に、病状の説明を受ける。出血の跡が広がっているので余命は長くはないと聞いた翌日の夕方、息を引き取った。94歳。口数の少なかった親父だったこともあり、亡くなった気がしない。
プロフィール
HN:
執筆:金澤健吾
性別:
男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
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