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吉備人出版・金澤健吾の編集日和です。
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11月×日
企画を出していたPR会社から、コンペに落選したとの連絡が入る。企画が悪かったのか、主旨に沿っていなかったのか、金額が高かったのか、理由は分からない。「当選」と勝手に思い込んでいたのだが……。相手任せのコンペの勝率は低い。勝算がなければ、お付き合いでは参加しにくいなぁ、と思いながら外を歩いてみると、季節が変わっている。過ごしやすい秋日和が続いている。夏の暑さが10月上旬まで続き、急に秋になった。街路樹の紅葉も進んでいる。このタイミングで自転車通勤にしようか、と思うのであった。
11月×日
10日ほど前に、「病気で動けないのでライフワークにしていた執筆と本づくりを手伝ってほしい」と言われた方が亡くなった。家族からの電話が入ってきた。亡くなる前の日に、送付した資料を「受け取ったよ」という電話があったばかりだった。その声はかすれて咳をされていたが、はっきりとした送付に対する礼の連絡だった。ほんの少し前に、本人から頼まれたことが「遺言」になった。息子さんに本づくりのことを話していたらしく、葬儀などが落ち着いたら話し合うことになった。本の内容は先祖にあたる歴史的人物の評伝なので、ご遺族にとって無関係なことはでもない。すべてはご遺族と話し合ってから。
11月×日
宇喜多直家の生涯を描いた小説が出た。作家・垣根良介の小説「涅槃」。出たとは聞いていたが、内容は新聞の書評で知った。直家悪人説を否定し、新しい直家像を作り上げているという。私も直家を「梟雄」と呼ぶにはふさわしくないと思う。直家の生き方はは、自分たちの被害を最小限にして戦国の世を生きのびるということだ。敵将の首を討ち取れば勝利す戦国時代に、直家は自軍の被害を最小限に抑え、「確実に勝つ戦法」をとった。スナイパーを放っての暗殺、毒殺、だまし討ちなどで手段は選ばず、連勝を目指した。目的地に最短距離で走ろうとした武将だ。新聞の評者は、「現代の中国とアメリカという超大国に挟まれていた今の日本が生き残るヒントがある」というが、ちょっと言い過ぎでは。ヒントも何も、勝つ方に付くのが直家の戦法。その見極めが大事。
11月×日
衆議院選挙では有権者の半数が棄権している。岡山県の投票率は全国2番目の低さ。投票した壮年や老年の有権者は、変化を望んでいないのだ。総社市の村で、江戸時代にこんなことがあった。藩が財政難で、藩が木や下草などの燃料を自由に獲得できるように、村人が共有する山(入会地)を勝手に取り上げた。村人は困って抗議したが、聞き入れられず、代表が江戸に直訴に出向いた。問題は解決したが、藩主に盾突いた村人の代表らが村内で打ち首にされた。こんな事件があると、御上へ物申せなくなる。県北の村々でも、江戸時代には大きな一揆が起こり、首謀者をはじめ多くの村人が打ち首にされている。江戸時代の事件の影響が、現代人に染みついていると思う。変革は求めない。悪政でも今のままがいい。黙って見て見ぬふり、知らん顔がいい。投票しないのは、“知らん顔”の政治的表明。藩政への無関心が、現代の政治への無関心につながっている。
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プロフィール
HN:
執筆:金澤健吾
性別:
男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
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