忍者ブログ
吉備人出版・金澤健吾の編集日和です。
<< 09  2024/10  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31    11 >>
[170]  [169]  [168]  [167]  [166]  [165]  [164]  [163]  [162]  [161]  [160
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 岡山市の門田界隈にある山陽女子高校では、2年前、学生さんと教師らが学校周辺にある岡山の近代化の歴史的遺産を知ってもらおうと、「門田かいわい歴史散策プロジェクト」を立ち上げた。このプロジェクトの事業を、1.散策できる地図の作成と配布、2.ホームページの作成、3.異人館跡の説明看板の設置、4.郵便局に設置してもらえる風景スタンプの作成、の4つとした。

 まず、1のホームページは作成された。http://www.sanyogakuen.net/kadota/index.html
 2の地図は、授業や課外活動で学生さんらが歩いて調べ、図書委員が中心になってイラストマップの作成の準備をしていった。学区周辺の町内会や企業、神社の方々の協力を得て、史跡の解説文も載せることにした。描いたイラストはスキャナーでデジタル化し、パソコンで編集した。出来上がった「歴史散策マップ」は、地域の商店や地図の紹介ポイントなどに置いてもらい配布した。

 4の風景スタンプとは名所などの風物を描いたもの。岡山中央郵便局では、後楽園と岡山城、白桃と鶴のものがある。生徒たちは「石井十次像と玉井宮、東湖園に咲くコオホネの花」のデザインを考案し、近所の東山郵便局に提案した。郵便局は受け入れてくれ、現在も東山郵便局に行けば、このスタンプを押すことができる。

 この高校生らの活動やそれを支えた教員らの指導は、すばらしいと思う。多くの学校で地域の歴史的遺産を学生に教える指導をしてほしいし、その見本ともいえる活動である。

 最初に目標に掲げた4つの活動のうち、3の「異人館跡の説明看板の設置」だけが実現されていない。学生らは看板の設置をするために、岡山市役所にお願いに行っている。公園課や教育委員会の各課、企画課などを次々に紹介されている。これはいわゆる「たらい回し」をされたのだろうと推察する。結局、市には看板作成の予算がなく、文化財の指定にもなっていないことを理由に、公園に看板を設置することはできないと解答しているのだ。看板を設置するには、申請者が「占有料金」を払い、永遠にその看板の管理をしていかないといけないと言われたそうである。この経緯は、「門田かいわい歴史散歩プロジェクト」のホームページに簡単に紹介されている。http://www.sanyogakuen.net/kadota/katudou_04.html

 その活動にかかわった学生らは既に卒業し、この看板が設置される可能性は今のところない。卒業生らは、行政の対応を不可思議と思っただろう。これでいいのか? 岡山の文化行政。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
secret (管理人しか読むことができません)
プロフィール
HN:
執筆:金澤健吾
性別:
男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
最新コメント
[09/02 おおもりひろみ]
[02/26 岡山商科大学はあなたの夢を叶えます!]
[09/04 r1pb1jm142]
[05/20 omachi]
[12/23 やぶひび]
最新トラックバック
ブログ内検索
最古記事
(09/15)
(04/01)
(04/08)
(04/15)
(04/24)

Copyright (c)ほぼ週刊 編集日和 All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  Material by Pearl Box  Template by tsukika


忍者ブログ [PR]