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吉備人出版・金澤健吾の編集日和です。
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岡山県総社市新本の赤米の神饌(しんせん)。国司神社に赤米をお供えするこの神事は、岡山県指定無形民俗文化財に指定されている。この赤米神事が残るのは日本に3カ所。鹿児島県種子島と長崎県対馬と総社市だけ。

新本の国司神社は小さな神社だが、実家が近くにあり子どものころ、境内でよく遊んだ。神社の隣に赤米を植える専用の田んぼがあり、ここで田植えをし、秋に収穫すると神社に奉納して、村人らにおにぎりなどにして振る舞っていた。そもそも赤米は古代米で、弥生時代に稲作が伝来したころ、白い米と赤い米があったといわれる。実際、この国司神社の近くで弥生時代の住居跡が見つかっている。

この赤米に目をつけた元アイドル的ロック歌手がいた。地元でも関心が薄くなり、一人で盛り上げてきていたのだが、ここにきて大きな援護射撃をしてくれたのが相川七瀬である。なんと総社市長から「赤米大使」に任命された。今までこの人に何の関心もなかったが、どうやらこの人は本気のようである。目のつけどころがすばらしい。神事として残る赤米の3カ所の産地を訪ね、この6月には新本小学校の子ども達と一緒に給食を食べ、体育館で講演をして自作のアカゴメソングを歌った。二児の母で妊娠8カ月にもかかわらず、田んぼに入って手植えで赤米の苗を植えたのだそうだ。今後、相川七瀬の親がもし生活保護を受けていて問題になろうが、少々世間を騒がせようが、犯罪を犯さない限り擁護していかなけれならない。片岡総社市長にもその覚悟でいてもらいたい。

相川七瀬が国司神社に来た日、参道にはマスコミの車が列をなして駐車していたそうだ。これまで、年に1回収穫のニュースが小さなベタ記事にはなっていた。ところが今年は、カラー写真入りでドンと大きく、テレビまでも報道していた。私はこれらの大きく取り上げたマスコミ報道を観たとき、あれだけ地味だった神事がよくもここまでメジャーに…と感激した。ところが、妻に話したが、あまり関心はないらしく「ふ〜ん」という程度。職場でも一部の人は、「また赤米のことか」という感じ。

私が言いたいのは、単に芸能人が新本に来たということではない。時代が変わったということである。3・11の要因も大きいと思うが、東京中心で動いていたこれまでの時代と違い、確実に地方へ目が向き始めている。赤米の「事件」はその一つの象徴に過ぎないということだ。
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プロフィール
HN:
執筆:金澤健吾
性別:
男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
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