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吉備人出版・金澤健吾の編集日和です。
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吉備路周辺には数千もの古墳があるといわれる。古代吉備の中枢部エリアなので、平地を見渡せる山や小高い丘にはたいてい古墳がある。国分寺の周辺はもちろんだし、例えば、それより東の県営グランドあたりで見える周辺の山にもたいていある。

高梁川以西にも多い。私が中学・高校と自転車通学した、高梁川に注ぐ新本川周辺の南北の丘陵地もそうだ。見渡しのよい山には古墳がある。これらの古墳の存在は、通学していた当時は知らなかった。いつも目にしていた景色の中の山に古墳があるのを知ったのは、大人になってから。実際にそれらの古墳を講師について解説付きで巡ったのは3、4年前のことだ。

地元の人にとって古墳は単なる昔の墓。子どもの頃は「気持ちが悪い」「バチが当たる」と年寄りに言われていた。だから古墳が荒らされず守られていたともいえるが、目の前にある古墳を通して地元の歴史へ興味を持つことを封じられていたともいえる。実際、私も地元の古代史に興味を持ち出したのは社会に出てからだ。「なんで大人は、もっと古墳のことを教えてくれなかったのか」とさえ思う。

総社のNPO法人ちみちさんが数年前、古墳に詳しい人たち(コフニスト)と協力して、古墳を自転車で巡るコースを考案した。彼らが講師となって一般の人を案内するイベントも実施した。私も2回ほど参加して、意外だった場所に古墳の存在を知り、大小の石室に入ってみる経験は新鮮で、歴史を体感できる面白さがあった。 自転車で回るのもいい。クルマでは駐車場に困るし、道も細い。アップダウンは少ないし、どこにでも停めることができるので、自転車と古墳巡りは相性がよいのだ。

しかも、このNPOちみちさんと古墳好きの人たちは、それぞれの古墳の評価を5つ星で評価した。星では面白くないので古墳マークにし、例えば「ビギナーお勧め度」「マニアお勧め度」「総合評価」などの項目で採点。そしてコースにはスイーツや饅頭を食べることのできる店、休憩所も入れた。このグループには女性が多く、「女子発想」がいかされている。

こうした古墳と自転車がコラボする企画は、地元で育った人だけではできなかったのではと思っている。ちみちさんは、結婚などで総社にきた人などと混成チーム。「よそ者」の視点が企画を大胆にして、観光開発につなげる道を開いたと評価している。

この内容を本にと企画を持ちかけて3年。出来上がったのが新刊『いにしえ吉備の自転車古墳さんぽ』。自転車と古墳をコラボさせた「画期的な本」だと思っている。自転車で街巡りを案内する本はあるが、古墳を案内する本はないだろう(日本初では)。古墳巡りのベストシーズンは秋から冬。秋になって少し涼しくなったら自転車で吉備路へ行ってみよう! 吉備の歴史に興味を持つきっかけになるはずである。
http://os7.biz/u/WMx2i
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プロフィール
HN:
執筆:金澤健吾
性別:
男性
自己紹介:
吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
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