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吉備人出版・金澤健吾の編集日和です。
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西日本豪雨災害特集2
工事中

真備町は、面積の4分の1にあたる約1200ヘクタールが冠水し、約4600戸が浸水被害を受けたと推計されている。2階の天井まで浸かったというから4、5mの濁流が押し寄せ、51人が亡くなった。自衛隊や消防、警察約990人がヘリ11機とボート50隻を使って孤立した住民の救助にあり、排水が悪いためにポンプ車23台が出動し、24時間体制で排水作業を始めた。36年ぶりの大水害という。

真備地区で起こった水害を長い歴史から見ると、珍しいことではない。冠水などの被害を『真備町史』から書き出してみると、明治13年、明治19年、26年、31年、33年、大正5年、8年、9年、15年、昭和9年(室戸台風)、20年、26年、35年、44年、47、51年。今年とほぼ同じように小田川だけでなく、高馬川、末政川など支流も決壊して冠水している。
大正の初めに東西の高梁川を1本にする大改修をするが、逆流の問題は解決していない。この工事後にも逆流問題の解決をするように、県知事宛に地元から陳情している。昭和24年には「小田川治水期成同盟会」が結成され、柳井原貯水池を撤廃して小田川合流地点の変更を請願する。その後、部分的に堤防の補強工事をするが、そのまま放置していた。

今回の冠水も過去の水害と同じように、洪水時に高梁川の水が小田川に回り込み、小田川の流れが阻害されて水位が高くなる「背水影響」(バックウォーター現象)という現象が起きていた。地元の議会関係者や役場、国交省の河川事務所の関係者は過去の災害と洪水時に小田川とその支流が逆流現象が決壊することは知っていたはず。少なくともハザードマップでも浸水することは知っていた。にもかかわらず………。国の小田川堤防調査委員会の委員の一人の専門家は「もっと研究者も行政も住民に伝えて危機感を持つべきだったと悔やんだ」(朝日新聞7月12日)という。国交省は遅れに遅れて、小田川を柳井原貯水池を通し、高梁川との合流点を約4.6km下流へ付替える計画した。今年の平成30年秋に着手し、完成予定は10年後だった。

平成30年7月に真備町が冠水することを予測した人はいないかもしれないが、いつか起こると考えていた人は関係者の中にいたわけだ。「想定外のことが起きた」とは言えない。過去の災害を振り返れば予測できた。やるべき対策を怠った。今回の災害は「人災」とも言える。「人災」と考えて、今後の災害対策を検討するべきだろう。
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執筆:金澤健吾
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吉備人出版 取締役。
方谷研究会。
おかやま自転車ネット。
twitter/kibitoman
岡山の古代・中世・戦国・近世など郷土史大好き。岡山本も大好き。自転車、ジョギング、自然好き。ジャズ、ロックなど音楽好き。子育て中。
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